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2025年2月14日【事業資源】

ウィラー、松江駅周辺駐車場を利用した「パーク&ライド」を試行

坂上 賢治

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WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)が統括管理・運行する高速バス網は2月14日、「タイムズパーキング」を運営するタイムズ24と提携。松江駅を発着する高速バス利用者向けの「パーク&ライド」トライアルを試行する。

 

そのトライアル試行は同日付けで、松江駅周辺駐車場の「パーク&ライド駐車場優待付きプラン」の販売を予約サイト「WILLER TRAVEL」を通じて開始された。

 

より具体的には、松江駅から東京へ向かう高速バスの利用者に向けて、バス停までの移動してくる際のマイカー利用のハードルを下げ、より快適に移動して貰えるよう松江駅バス停至近の「タイムズパーキング」で利用できる300円分のサービス券が付いた「駐車場優待付きプラン」をトライアル販売するというもの。

 

こうした「駐車場優待付きプラン」の販売は、大阪行きの米子駅、出雲市駅のバス停に続いて3例目となる。高速バスを利用する際のバス停までの一次交通手段としては、米子駅・出雲市駅と同様、松江駅でも、多くの場合が家族や知人に送迎して貰ったり、マイカーでバス停付近まで移動することが想定される。

 

しかし当該バス停の周辺駐車場は、駐車し易い広さかつ24時間出入庫可能な場所が少なく、加えて駐車料金も発生するため、マイカーで移動したい高速バス利用者にとっては高速バスを利用する「パーク&ライド」のハードルが上がってしまう。

 

そこで、今回は高速バス利用者向けの「駐車場優待付きプラン」では、駐車場料金を廉価にしてバス停までのマイカー利用のハードルを大きく下げる。実、そうなればバス利用に伴いCO2の削減に大きく寄与する。

 

加えて今回は駐車場チケットをタイムズ24が開発した「デジタル駐車サービス券」にする。これは利用料金をNFCタグに換えてスマートフォンに付与するもの。公共交通機関の「デジタル駐車サービス券」を利用した駐車場優待は今回が初の試みとなる。

 

従来の紙のサービス券では、対象のバス停や駐車場が変わる度にサービス券を発行し直さなければならないが、「デジタル駐車サービス券」はシステム上で容易に変更・追加できるため、他のバス停や駐車場へのサービスの横展開が非常に容易になる。そのうえ紙のように紛失する心配もなく管理も容易だ。

 

ウィラーエクスプレスとタイムズ24は、今後もNFCタグを活用した「デジタル駐車サービス券」の柔軟性を活かして「パーク&ライド」を活用できるエリアの拡大を図っていきたい考えだ。

 

松江駅周辺駐車場の「駐車場優待付きプラン」の詳細
<対象路線>「東京~出雲線」(松江駅発、東京行きのみ)
<予約受付開始>2025年2月14日(金)
<トライアル期間>2025年3月1日(土)~(予告なく、終了する場合がある)

 

<利用手順>
(1)予約サイト「WILLER TRAVEL」にて、松江駅発東京方面行の高速バス「WILLER EXPRESS」を予約する際に「松江駅駐車場優待付きプラン」を選択して予約する。
(2)指定の駐車場へ車を駐車して、駐車証明書を持参してバス停まで移動する。
(3)乗車の際にハイウェイパイロット(運転手)に駐車証明書を提示する。
(4)ハイウェイパイロットがNFCタグを案内。自身のスマートフォンをタグにかざす。

(5)画面の案内に従って、「デジタル駐車サービス券」(300円分)を受け取る。
  ※受け取りには「タイムズクラブ」公式LINEアカウントの友だち追加が必要となる。
(6)駐車場出庫時に「タイムズクラブ」公式LINEから「タイムズチケット」を選択すると、QRコードが表示される。
(7)駐車場の精算機の画面で「優待サービス」を選択し、⑥のQRコードをかざすと駐車料金から300円分を割引される。

 

<利用の際の注意点>
・専用のプラン以外を選択の場合や駐車証明書を忘れた場合は割引券を渡せない。
・割引券は松江駅発のバスでの乗車時に渡す。東京から出雲市駅に到着するバスでは利用できない。また現時点では大阪行きのバスはサービスの対象外となる。
・割引額は、同行者の人数に関わらず顧客1組につき300円となる。
・サービスを利用の際は、指定のタイムズパーキングを利用する。

 

▼指定駐車場
(1)タイムズフクシマモータープール
(2)タイムズフクシマモータープール第3
※その他注意点は予約時にプラン詳細を読んでおく。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標。

 

 

高速バス「WILLER EXPRESS」で利用できるパーク&ライド:
https://travel.willer.co.jp/campaign/park-ride/

 

高速バス予約方法
・インターネット予約:予約サイト「WILLER TRAVEL」:https://travel.willer.co.jp/bus_search/
※各バス停の出発時刻の10分前まで予約が可能。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。