独自の自動運転技術を駆使して米国内13州以上で累積数千万マイルを走破。自動運転シミュレーションでの走行距離でも数百億マイルに到達しているWaymo(ウェイモ)は過去、世界有数の自動車メーカーと連携。より完全な自動運転技術を目指しつつ人やモノの移動支援をサポートしてきた。
そうしたなかでWaymoは10月4日(米カリフォルニア州マウンテンビュー発)、韓国のHyundai Motor Companyと、自動運転技術に関わる複数年に亘る戦略的提携を締結した。
そんな今回のHyundaiとの提携の第1段階では、第6世代を迎えるWaymo製自律走行技術「Waymo Driver(ウェイモ・ドライバー)」を、Hyundai製BEVの「IONIQ 5」に最適化。以降に於いて、いいすれはWaymo Oneのサービス提供車の1台として自らのサービスラインナップに加えていくという。
そのためにHyundai側は、Waymoの自動運転ソフトウエア向けに仕上げたハードウエアとしての「IONIQ5」を、自らジョージア州に新設したHyundai Motor Group Metaplant America (HMGMA)で組み立て、その車両をWaymoに側に於いて自社ソフトウエアと適合させていく。
結果、両社のハードウエア+ソフトウエアの最適化が成された暁には、量産型自動運車となったIONIQ5による路上テストを開始(2025年後半を目処)。その後、徐々にWaymo Oneフリート車両として「IONIQ5」をWaymo Oneの利用顧客に提供していく構えだ。
この取り組みに際してWaymoで共同CEOを務めるテケドラ・マワカナ氏は、「当社は、自動運転ソフトウエアの開発を通して、世界で最も経験豊富なドライバーを育成していくという取り組みを始動させて早10年を迎えた今、Hyundaiと提携できることを大変嬉しく思います。
今日に於いてHyundaiは、車両製造から利用・廃棄に至るLCA(ライフサイクルアセスメント/Life Cycle Assessment)領域で持続可能性を追求する先端企業であり、その背景としてBEVの強力な製品ラインナップを配しています。
それゆえ完全自動運転サービスを、より多くの場所で、より多くの人々へ提供していくことを目指す我々にとって、Hyundaiは素晴らしいパートナートです」と語った。
対してHyundai Motor Companyの社長兼グローバルCOOであり、Hyundai Motor North Americaの社長兼CEOでもあるホセ・ムニョス氏は、「HyundaiとWaymoは、人々の移動の安全性、効率性、利便性を向上させるというビジョンを共有しています。
今日、Waymoの革新的な自動運転技術は、世界規模で道路運行上の安全性向上に貢献しており、サステナブルな純電動車のIONIQ5は、その取り組みを前進させるための理想的な車両です。
当社の昞国内に於ける新たな車両製造チームは、拡大を続けるWaymo One Fleetへ車両を提供する準備を整えています。そうしたなかで最も重要なのは、これが両社のパートナーシップの第一歩であり、私たちは、より積極的なコラボレーションの機会を模索しているということです」と述べてWaymo側のコメントに応えた。
併せてHyundai Motor Company Groupで社長兼先進車両プラットフォーム(AVP)の部門責任者を務めるチャン・ソン氏は、「当社は先に、SAEレベル4以上の自動運転技術を実装できる車両を、世界の自動運転企業に提供するべく新たに自動運転車両ファウンドリー事業を開始することを発表しています。この取り組みに於ける、最初の契約には、自動運転技術に於けるリーダーであるWaymo以上に優れたパートナーは存在しません」と結んでいる。