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2023年3月16日【エネルギー】

ボルボ・トラック、韓国でBEVトラックの販売開始

坂上 賢治

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ボルボ・トラックス(瑞典・Volvo Trucks)は3月15日、韓国でBEVトラックの販売を始めた。目下、韓国の運送事業社はボルボブランドの3タイプのBEVトラックを注文出来るようになる。

 

ちなみに韓国には、CO2排出量を削減するための国家計画があり、来たる2050年を期限としたカーボン ニュートラル達成を目標に据えている。そうしたなか輸送車両の電化はスムーズにCO2を削減させるための重要な手段のひとつだ。

 

これを受けてボルボ・トラックスは、自社の車両ラインナップが炭素中立を目指す政府と運送会社の野心的目標の実現へ大いに役立つと主張している。

 

 

ボルボ トラックス・インターナショナルのパー・エリック・リンドストローム( Per-Erik Lindström )シニア バイス プレジデントは、「韓国でまとまった量の貨物輸送を担えるBEVトラックの販売を始動させるには、今が丁度いいタイミングだと思います。それは2050年までに運輸部門のCO2排出量を削減するには、今が重要なターニングポイントにあるためです。

 

一方、国際市場全域での炭素中立を目指している我々らとって、果たすべき目標は、世界中で走る新型トラックの半分を来たる2030年までに全て電動車に置き換える事です。

 

当社は2019年に100パーセント電気で走るEVトラックの生産を開始して以来、世界38か国以上で4,300台以上の電動トラックを販売しています。

 

つまりボルボ トラックスは、大型EVトラックの量産を開始した世界初のトラックメーカーであり、今日に於いても合計6車種のBEVトラックを筆頭に幅広い電動車ラインナップを揃えています。今回、これらのモデルのうち3モデルが韓国で販売されます。

 

そんな韓国で、我々の電動車ラインナップは都市部の配送や、ごみ処理、地域の輸送や建設交通に至るまで、様々な種類の輸送ニーズに対して100パーセント応えていけると考えています。

 

 

例えば我々がヨーロッパで蓄積した輸送事業に係る統計によると、全ての貨物輸送のほぼ半分が300キロメートル未満の範疇で運ばれています。

 

これは運送事業者が地域毎に持つ車両の発着拠点で、手軽に充電出来るBEVトラックを使うにより、運輸事業上に於ける輸送ルートの大部分を電化出来る事を意味しています。

 

こうした今日の状況は、欧州のみならず東アジアの国々を含み、ほとんどの国で似通っています。大量の貨物輸送をカーボンフリーを保ちながら担っていくためには、BEVトラックが互いの輸送距離を繋ぎながら上手く機能させる事で実現します。

 

従って今後、充電ステーションの拠点網が、それぞれの国毎の公共ネットワーク上で拡大されれば、更に多くの交通機関が電化されていく可能性があります。

 

というのは、どの国に於いても車両が電動化へと移行していく速度は、当局政府の意志決定に大きく依存しているからです。

 

例えば輸送部門の電化を急ぐ進歩的な政府の場合、税制や経済的インセンティブと環境ゾーンの拡大施策を組み合わせて、電動車の普及を加速させている事が分かります」と結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。