フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン(略称:VGJ)は9月16日、代表取締役社長 兼 最高経営責任者(CEO)のティル=シェア(Till Scheer/55歳)氏が、今月30日付けで退任し、10月中旬からアウディ・フォルクスワーゲン・コリアのグループ・マネージング・ダイレクターに就任。その後任として、アウディ・ジャパン代表取締役社長(9月1日就任)のマティアス=シェーパース(Matthias Schepers/45歳)氏が、10月1日から兼務すると発表した。
なお今回の人事は、世界のグループ販売法人同様に日本でも近い将来、フォルクスワーゲンとアウディ、ベントレー、ランボルギーニブランドを、一つのグループ販売法人の下に再編する計画が背景にあると云う。
ティル=シェア氏は、VGJ社長就任(2016年3月)から5年7カ月の在任中に、中期戦略の「Road to 2020」を定め、“People’s Car Brand”として顧客に一層寄り添うことを提唱。満足度向上に努め、クリーンディーゼルモデル(2018年導入開始)を国内市場に定着させた他、スモールおよびコンパクトサイズのSUV拡販などで、2020年には日本のフォルクスワーゲン販売台数におけるSUVシェアを42%に押し上げた。
また同年、正規販売店ネットワークと新たな販売契約を締結することで、未来のモビリティを展開する土台を整備。今春には、国内市場に過去最多のモデルを投入する製品攻勢を仕掛け、今後のPHEVやEVによる更なる電動化に繋ぐための、初めてのマイルドハイブリッド式「ゴルフ」も投入した。
一方、日本語とドイツ語を母国語とするマティアス=シェーパース氏は、2002年にフォルクスワーゲングループ傘下のアウディAGに入社。2003年より、日本を含むアジアのアウディビジネスを中心に、アウディ本社日本地区担当マネジャーやアウディ・ジャパン営業本部長兼ネットワーク開発部長、アウディ・ジャパン販売の代表取締役社長などを歴任してきた。
また、2018年9月からは、アウディ・フォルクスワーゲン台湾の代表取締役社長として、台湾のフォルクスワーゲングループ販売法人社長とアウディブランドの責任者を務め、今年9月1日にアウディ・ジャパンの代表取締役社長に就任した。
今回の人事に関して、グループ販売法人ステアリング責任者のDr. ウォルフ・シュテファン=シュペヒト氏は、5年以上に亘ってフォルクスワーゲン・グループ・ジャパンの発展に貢献したティル=シェア氏への感謝の意と、同氏とマティアス シェーパース両氏の新天地での更なる活躍に期待していると述べている。