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2025年2月10日【政治経済】

経団連副会長に佐藤恒治氏 トヨタ社長で副会長就任は12年振り

坂上 賢治

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一般社団法人 日本経済団体連合会(経団連)は2月10日、来たる5月29日に就任予定で新副会長候補者を含む人事案(内定)を明らかにした。正式選任は5月7日の理事会を経て、5月29日の定時総会の選任を以て就任する予定としている。

 

なお新任の副会長候補の4人にトヨタ自動車の佐藤恒治社長(55)が含まれる。トヨタ出身の副会長は2021年まで務めた早川茂トヨタ副会長(71)以来4年振り。トヨタの社長経験者で経団連の副会長に起用されるのは渡辺捷昭氏(2009年に副会長就任・2013年退任)以来12年振り。豊田章男会長の経団連会長就任を求める声も挙がっていた経団連としては、国内基幹産業である自動車産業トップからの提言活動で政財界を支えて貰いたい考えと見られる。

 

他の内定者は、建設機械大手コマツの小川啓之社長(63)、富士通の時田隆仁社長(62)、みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長(59)となっている。

 

ちなみに女性副会長では、ディー・エヌ・エーの南場智子会長(62)が任期満了で退任したことから、水道サービス関連企業ヴェオリア・ジャパンの野田由美子会長(65)の1名だけとなった。また今発表の結果、副会長の総数は20名から19人となっている。経団連では、「人格、識見、経営手腕、各業界での実績など、産業界のバランスを総合的に考えた」と述べている。

 

 

なお先に発表された通りで十倉会長(72)の後任には、金融業界から初の日本生命の筒井義信会長(71)が就任する予定であり、これらの経団連の新体制も5月の総会を経て正式に発足する。

 

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一般社団法人 日本経済団体連合会 会長・副会長 新体制(案)
(*印は新任副会長候補者、5月29日就任予定/敬称略)

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会長:
筒井 義信/日本生命保険会長

 

副会長:
小路 明善/アサヒグループホールディングス会長
永野 毅/東京海上ホールディングス会長
遠藤 信博/日本電気特別顧問
小堀 秀毅/旭化成会長
永井 浩二/野村ホールディングス会長
澤田 純/日本電信電話会長
垣内 威彦/三菱商事会長
泉澤 清次/三菱重工業社長
野田 由美子/ヴェオリア・ジャパン会長
亀澤 宏規/三菱UFJフィナンシャル・グループ社長
長澤 仁志/日本郵船会長
髙島 誠/三井住友銀行会長
兵頭 誠之/住友商事会長
吉田 憲一郎/ソニーグループ会長
* 小川 啓之/コマツ社長
* 時田 隆仁/富士通社長
* 木原 正裕/みずほフィナンシャルグループ社長
* 佐藤 恒治/トヨタ自動車社長
久保田 政一/経団連事務総長
以上

 

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またこれに併せて審議員会副議長候補者の内定についても公表した。今後の正式選任に至る手順については、先の副会長候補と同様となる。

 

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一般社団法人 日本経済団体連合会 審議員会議長・副議長 新体制(案)
(*印は新任候補者、5月29日就任予定/敬称略)

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議長:
冨田 哲郎/東日本旅客鉄道相談役

 

副議長:
菰田 正信/三井不動産会長
安永 竜夫/三井物産会長
* 東原 敏昭/日立製作所会長
* 橋本 英二/日本製鉄会長
* 南場 智子/ディー・エヌ・エー会長
小坂 達朗/中外製薬特別顧問
魚谷 雅彦/資生堂取締役シニアアドバイザー
満岡 次郎/IHI会長
西澤 敬二/損害保険ジャパン顧問
安川 健司/アステラス製薬会長
原 典之/三井住友海上火災保険会長
柿木 真澄/丸紅社長
稲垣 精二/第一生命ホールディングス会長
内田 高史/東京ガス会長
井上 和幸/清水建設社長
漆間 啓/三菱電機社長
中田 誠司/大和証券グループ本社会長
石井 敬太/伊藤忠商事社長
次原 悦子/サニーサイドアップグループ社長
* 木藤 俊一/出光興産社長
* 岩田 圭一/住友化学社長
* 秋池 玲子/ボストン コンサルティング グループ日本共同代表
* 楠見 雄規/パナソニック ホールディングス社長
以上

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。