ナビタイムジャパンは12月14日、『乗換NAVITIME』アプリにて、各駅停車を優先した「各駅停車でゆっくりルート」を提供開始した。
「各駅停車でゆっくりルート」は、出発地から目的地までの乗り換え検索をすると、通常の検索結果(最大4件)に加えて、乗換回数が少なく各駅停車のみで行けるルートが提案される機能。特別な設定は不要で、ルート検索時に候補となるルートがある場合に自動で表示される。該当ルートがある場合、最大5ルートから比較して選ぶことができるようになる。
今回、各駅停車を利用したルートの所要時間や乗換回数を表示することで、例えば、既存機能の混雑アイコンを見ながら、比較的空いている傾向のある各駅停車で行けるルートを探す、などといったことが可能となる。また、各駅で停車する電車を利用することで、子ども連れの移動や、なるべく座って移動したい場合、体調不良などを懸念している場合に途中で降りやすいルートとして役立てることもできるとしている。
技術面では、各駅停車として考慮される列車種別は、鉄道事業者で「各駅停車」「各停」「普通」などと案内されている電車とした。また、各駅停車のみを利用するルートをそのまま表示するのではなく、他の経路と比べて乗り換え回数が少ないかつ、各駅停車を利用する電車をルートとして表示できるようにした。極端に所要時間が多くかかるルートや遠回りのルートは表示しないなど、移動コスト全体を考慮した最適なルートとして提示できるよう工夫を行っている。
ナビタイムジャパンによると、コロナ禍で移動に対するニーズが変化する中、利用者からは「最短最安よりも空いているルートを使いたい」、「特急や快速でなく各駅停車を使いたい」、「乗り換えずに1本で行けるルートが知りたい」などといった声が寄せられていた。従来の目的地に早く到着できるルート検索では優位性が低いと判断されて表示されなかった、「時間がかかっても快適に移動したい」というニーズを考慮して経路探索エンジンのチューニングを行うことで今回の機能を実現したとしている。