豊田通商は、10月1日、シンガポールでMaaS(Mobility as a Service/*)事業を展開するmobilityX社のシリーズA第三者割当増資において、リードインベスターとして出資する。
出資は、豊田通商アジアパシフィック(Toyota Tsusho Asia Pacific)を通じて実施。
同件は、シンガポール最大の公共交通事業者のSMRT社と豊田通商での2件目の協業プロジェクトとなる。
2018年に設立されたmobilityX社は、あらゆる交通手段を統合したデジタルプラットフォームを開発。現在、公共交通からファースト・アンド・ラストマイル・サービスまでを含めた、サブスクリプション型の統合モビリティサービスを試験導入している。
今回の資金調達で、mobilityX社は、シンガポールとその地域におけるMaaSソリューションの展開拡大が可能となる。
また、出資に加え、豊田通商とmobilityX社は、MaaS事業に関わるテクノロジー領域の共同開発とMaaS事業の海外展開での協業に関する包括的MOUを締結した。
契約は、豊田通商アジアパシフィック社長の柳瀬英喜 氏(後列左)とmobilityX社会長のピーター・タン(Peter Tan)氏(後列右)が証人として立ち合いの下、豊田通商アジアパシフィックの副社長の加藤茂治 氏(前列左)と、mobilityX社CEOのコリン・リム(Colin Lim)氏(前列右)により署名され、締結された。
この調印式で、柳瀬英喜 氏は、以下のように述べている。
「豊田通商が、mobilityX社のシリーズAラウンドに出資できることを嬉しく思います。mobilityX社との強力な戦略的協業を推進し、MaaS事業を共に創り上げていくことを楽しみにしています。 そして、シンガポールと東南アジア地域の人々のために、MaaS事業の発展を通じて、より豊かな生活の実現を加速するよう努めます」。
また、ピーター・タン氏は、以下のように述べている。
「mobilityXが、豊田通商から出資を受けることを嬉しく思います。豊田通商による出資と戦略的協業は、mobilityX社にとり意義深い裏付けとなります。シンガポールと地域のユーザーのためのモビリティサービス変革に向けて、豊田通商と協力していきます」。
豊田通商は、mobilityX社への戦略的出資により、MaaS事業の確立とその核となるノウハウの蓄積を目指すとしている。
*MaaS事業:公共交通機関やタクシー、カー・自転車シェアなどのさまざまな形態の交通サービスによる移動をシームレスにつなぎ、単一アプリケーションを通じて、ルート検索から予約、支払いまでを統合し、効率的な移動を提供する統合モビリティサービス事業。最近では、世界において都市単位でグローバルに実証実験が行われている。
[mobilityX社について]
mobilityX社は、シンガポール国最大の公共交通事業者のSMRT社によるシードファンディングによるスタートアップで、2018年2月に設立。
公共交通機関(MRTとバス)のバックボーンとして使用するデジタルプラットフォームを開発した。
このプラットフォームには、タクシー、自転車、スクーター、カーシェアリング、ファースト・アンド・ラストマイル接続とポイント・ツー・ポイント旅行のオンデマンドバスオペレーターとのパートナーシップが含まれている。