豊田通商とグループ会社のCFAO SAS(以下、CFAO)は、昨年10月に共同で設立したMobility 54 Investment SAS(以下、モビリティ54)を通じて、東アフリカで自動車・二輪車を中心としたアセットファイナンス事業を展開する「トゥゲンデ社(Tugende)」の、シリーズA第三者割当増資に参加し、4百万米ドルを9月に出資した。
サブサハラ・アフリカでは、個人事業主を主とする零細・小規模企業が、雇用の90%以上を占め、経済成長の原動力となっている。しかしその一方で、これら事業主の商業活動を支える社会インフラが脆弱で、金融市場においては、特に個人事業主の信用力が適切に評価されにくく、適切な金融商品やサービスにアクセスすることが難しく、事業の運営と拡大を図っていく障壁となっていると云う。
トゥゲンデ社は、ウガンダを中心に現在、2万2,000名を超える自動車・二輪車タクシー事業などを営む個人事業主に対し、所有権移転型の長期リースを提供。
また、商品を提供する顧客に対して、同社がウガンダ(17カ所)、ケニア(1カ所)で保有する支店網を活用し、金融リテラシーの教育、安全運転トレーニングを行うほか、医療・生命保険とヘルメットなどの安全装備も付与するなど、適切な金融アクセスの機会の創出と、現地コミュニティに根差した安心・安全な交通インフラの発展により、個人事業主が持続的に事業成長できるビジネス環境の構築を目指している。
今回、豊田通商は、昨年8月に開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、トゥゲンデ社と締結したMOUに基づいて出資を行った。
今後モビリティ54は、豊田通商とCFAOとともにトゥゲンデ社の顧客ニーズに合わせた最適な自動車・二輪車・サービスの提供、またデジタルテクノロジーを活用した与信審査システムの活用など、同社の事業拡大を支援。また、トゥゲンデ社の他国展開への支援を通じて、豊田通商グループがアフリカ全土で展開するモビリティ事業とのシナジー創出を図っていく。
豊田通商は、重点分野として推進している「アフリカ戦略」と「ネクストモビリティ戦略」について、モビリティ54を通じて、アフリカにおけるMaaS/CASE事業の取り組みを加速し、モビリティ社会の課題解決に寄与していくとしている。
[会社概要]
<トゥゲンデ社>
– 会社名:Tugende
– 展開国:ウガンダ、ケニア
– 代表者:Founder & CEO Mr. Michael Wilkerson(マイケル・ウィルカーソン)
– 設立:2012年
– 事業内容:ウガンダ・ケニアでのアセットファイナス事業
<モビリティ54>
– 会社名:Mobility 54 Investment SAS
– 所在地:フランス・セーブル市
株主構成:豊田通商 70%/CFAO 30%
– 代表者:President & CEO 渡邊 剛
– 設立:2019年10月
– 事業内容:
アフリカ向けスタートアップ企業などへの出資・融資
豊田通商・CFAOグループ事業とのシナジー創出
■Tugende(英語):https://gotugende.com/