豊田通商は、豊田通商グループの子会社であるToyota Tsusho India(以下、TTIPL)、スズキのインド子会社であるMaruti Suzuki India(以下、マルチスズキ)とともに、使用済み車両の解体とリサイクルを行う合弁会社「Maruti Suzuki Toyotsu India(以下、MSTI)」を、10月に設立した。
MSTIへは、マルチスズキとTTIPLを含む豊田通商グループが、それぞれ50%ずつ出資する。
1.設立の背景
インドでは、自動車の保有台数が4,600万台、新車販売台数が年間400万台以上にのぼるなど、市場拡大に伴い、使用済み車両の回収・廃棄といった課題が顕在化。現在、自動車リサイクルに関する法制化の準備が進められている云う。
豊田通商グループは、この使用済み車両に関する課題を解決するため、法制化に先立ってインドの自動車メーカーとして実績を持つマルチスズキとともに合弁会社MSTIを設立した。
2.事業概要
MSTIは、ウッタル・プラデーシュ州のノイダ地区に、同社初の施設として、車両解体およびリサイクル施設を2020年度中に設立し、使用済み車両の仕入れから解体、廃液の抜き取りなど環境に配慮した操業を行い、処理されたスクラップを販売する。
また将来的には月間2,000台の処理台数を目指し、今後インド国内に展開していく。
なお、使用済み車両は、マルチスズキ販売店だけでなく、個人客からも直接回収する。
3.今後の展望
MSTI設立を通して、使用済み車両を適正に処理することで、車両や部品の不法投棄を減らし、地球温暖化や土壌汚染・水質汚濁といった環境問題にも対応していく。
[新会社概要]
– 会社名:Maruti Suzuki Toyotsu India Private Limited (MSTI)
– 所在地:ウッタル・プラデーシュ州のノイダ地区(ニューデリー近郊)
– 設立:2019年10月
– 従業員数:約50名
– 事業内容:使用済み車両の仕入れ・適正処理・加工、スクラップ販売
※タイトル画像:豊田通商の技術提携先である日本の自動車解体事業者。