豊田通商は、経済産業省から「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業:トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証」を、2016年度から2018年まで受託し、トラック隊列走行に関する研究開発などを進めている。
その実証の一環として、11月6日から上信越自動車道、12月4日から新東名高速道路においてCACC(*1)技術などを活用した後続車有人システムの公道実証を実施する。
豊田通商は、経済産業省および国土交通省が「未来投資戦略2018(2018年6月15日閣議決定)」に基づき、移動革命の実現に向けた主な取り組みの一つである高速道路でのトラック隊列走行を実現するための実証事業を推進。
政府は、早ければ2022年の商業化に向けて、2020年に高速道路(新東名)での後続車無人での隊列走行の実現、2021年に後続車有人システムの商業化を目指している。
本年度は、後続車無人システム(後続車有人状態)の公道実証を開始する予定であるとともに、昨年度に引き続き、後続車有人システムの公道実証を実施する。
昨年度には、世界初(*2)となる高速道路におけるCACCを用いた国内メーカー4社が開発したトラックによる後続車有人システムの実証実験を開始。
今回、積載条件を変更し、走行距離の拡大と高低差やトンネルなどの多様な道路環境での技術検証を行うために、11月6日から11月22日の間の複数日で、上信越自動車道の藤岡JCT-更埴JCT間で実証実験を行う。
また、12月4日から12月6日には、新東名高速道路浜松SA-遠州森町PA間で、CACCに加えて新たな技術としてLKA(*3)を用いた世界初(*4)の後続車有人システムの実証実験を行う。
実証実験では、トラック隊列が周辺走行車両の乗員からどのように認識されるか(被視認性、印象など)、トラック隊列が周辺走行車両の挙動(追い越しなど)に及ぼす影響なども確認する。
*1 CACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)=協調型車間距離維持支援システム:通信で先行車の制御情報を受信し、加減速を自動で行い、車間距離を一定に保つ機能のこと。CACCシステムは、従来のACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール=定速走行・車間距離制御装置)で用いられている先行車との車間距離情報に加え、先行車の加減速制御情報を車車間通信(760MHzITS 通信)で取得し加減速制御に用いることで、従来のACCよりも応答遅れや車間距離の変動が少ない走行をすることが可能。
*2 高速道路で、複数のトラック製造者が共同開発したCACCを用いた、異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続車有人システムのトラック隊列走行は世界初だった。
*3 LKA (Lane Keeping Assist)=車線維持支援システム:白線を検知して車線内での走行を維持できるようステアリングを調整する機能。
*4 高速道路で、複数のトラック製造者が共同開発したCACCに加えてLKAを用いた、異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続車有人システムのトラック隊列走行は世界初となる。
[実証実験に関する問い合わせ先(事務局)]
トラック隊列走行お問い合わせ窓口
TEL:0120-130-833 (お問い合わせ時間 8:00~16:00)
■(豊田通商)添付資料(PDF):https://www.toyota-tsusho.com/press/upload_files/201810171400.pdf