豊田通商とEVジャパン(EVJ)、CDS経営戦略研究所(CDSI)、講談社、マピオン(Mapion)の5社は、環境問題や地域の移動問題の解決を目的に、新たな価値・サービスを持つモビリティの開発を目指す。
※タイトル画像:EVジャパンの小型EVバス(参考)
■ハイブリッドカー(プリウス)の基幹ユニットをリユースしたリマニュファクチャリング製品
豊田通商では、平成28年度から、環境省の実証事業として、廃車されたハイブリットカーから回収したモータ・ECU・バッテリーなどのHV基幹ユニットをリユースするシステムを構築。システムは標準化され、電動カートや観光地用周遊バス、農業用軽トラックといったモビリティ用途を中心に、様々な動力システムへの供給が可能だと云う。
またこれを受け、EVJ並びにCDSIでは、リユース用途に合った車両の試作・設計・カスタマイズ等を行い、遠隔監視や遠隔制御、自動運転といった機能を付加した車両の開発を推進。外部サービスとも連携し、地域情報や観光案内、交通情報、天気予報などの情報を提供することで、利用者の満足向上にも努める。
同時に、車両の組立やメンテナンスにおいては、EVJが豊田通商の支援を受けて、全国の地域自動車解体・整備事業者が新たなビジネスとして取り組み可能な仕組みをデザイン。支援体制やマニュアルを整備することで、地域の産業創出並びに活性化と、都市資源の地域循環・リユースサイクルの構築を目指す。
第一弾は、今回グリーンスローモビリティ(電動小型低速車)として小型車両・軽車両をリリースし、今後普及拡大を図っていく。
<参考:EVJの小型EVバス>
■モビリティ向けに「コミュニケーション・ロボットATOM」とコンテンツを提供
講談社は、同社他「ATOMプロジェクト」5社で企画・開発した「コミュニケーション・ロボットATOM」を、昨年10月に販売。「コミュニケーション・ロボットATOM」では、クラウドAIとフロントエンドAIが連携し、人の表情に反応しながらの親和性高い対話を実現していると云う。
今回、講談社は、Mapionと連携して地域情報や環境案内などモビリティ向けコンテンツを開発。当該電動カートに「コミュニケーション・ロボットATOM」を搭載した。
将来的には、各地域にローカライズされた「ご当地ATOM」を提供するなど、次世代対応型モビリティへ新たなサービスの充実を目指す。
■第2回 地方創生EXPOへの出展
豊田通商並びにEVJ、CDSIの三社を中心として、講談社並びにMapionの協力の下、2月27日から3日間、幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「地方創生EXPO」に、次世代モビリティのプロトタイプを出展する。
出展では、グリーンスローモビリティ向けに開発中の車体の展示を行なうと共に、利用者に提供される地域情報や観光案内のデモンストレーション、講談社がプロデュースする「コミュニケーション・ロボットATOM」との連携、プロジェクトの詳細を図示したパネルの展示などを行う。
[出展の概要]
– 会場:幕張メッセ 東4ホール IT×地方創生ゾーン 16-90
– 共同出展社:豊田通商、EVJ、CDSI
– 出展協力社:講談社、Mapion
– 地方創生EXPO: https://www.sousei-expo.jp/
[参加各社の役割(モビリティ)]
<豊田通商>
・事業企画・事業モデルの構築。
・HVユニットの回収とリユースシステムの標準化。
・各種リマニュファクチャリング製品の展開。
・トレーサビリティシステムの提供。
<EVJ>
・車両試作・設計。
・車両製造・地域向けローカライズ・ナンバー取得。
・製造・整備を担う地域自動車整備事業者ネットワークの構築。
・上記地域自動車整備事業者ネットワーク向け製造・整備マニュアルの作成。
<CDSI>
・遠隔監視・遠隔制御・自動化向けIoT/ICTデバイスの開発。
・車両試作・設計、事業モデル構築の支援。
・開発プロジェクトの全体調整。
・各社システム間通信、データ交換仕様の策定。
■EVジャパン:https://ev-jpn.com/