豊田合成は、次世代のワイヤレス給電であるマイクロ波給電の独自技術を持つ米国のOssia社と共同開発契約を締結した。
今後両社は、車室内の快適性の向上や、スマートシティのインフラとしての活用などを視野に、マイクロ波給電を用いた製品開発を進めていく。
豊田合成は、事業環境の大きな変化に対応し、持続的な成長を実現するため、長年培ったコア技術と外部の知見の融合による新事業の創出や、自動車領域でのCASE・MaaSに対応した新製品の開発に注力しており、その一環として、2014年にワイヤレス給電の技術開発を開始。2018年には、車室内のLEDをワイヤレス(共振式)で点灯させる世界初の製品を実用化した。
マイクロ波を用いた非接触の電力供給による安全で快適な生活の創造を目指し、2008年に設立されたOssia社は、数メートル以上離れた複数の機器に同時に給電する世界初の技術(Cota)を開発し、その特許をグローバルに提供。その独自技術は、世界最大の家電・電子技術の展示会「CES」で、2019年のイノベーションアワードを受賞するなど、世界的に高い評価を得ている。
豊田合成は、マイクロ波給電の応用拡大に向けた協業を円滑に進めるためのベンチャー投資の専門組織(ベンチャー投資企画室)を活用し、昨年9月にOssia社に出資。今回の共同開発契約により、そのパートナーシップを更に深化させ、オープンイノベーションを加速させていくとしている。
<マイクロ波給電(Cota)が実現する未来>
[Cotaの特長]
(1)良好な電力伝送効率
・指向性のあるマイクロ波で受電デバイスだけに送電。
・受電デバイスの移動にマイクロ波が追従。
(2)セキュリティー機能
・認証した受電デバイスだけに送電。
(3)人体に安全
・マイクロ波が人を迂回。
■Ossia:https://www.ossia.com/