日経平均株価が、およそ34ぷりの高値を付けた1月23日の東京株式市場に於いて、トヨタ自動車の株式時価総額(終値)が48兆7981億円に到達(前日比9円高の2991円で同社の上場来高値)した。
日本取引所グループ(JPX)によると、日本国内の株式市場で終値ベースの時価総額最大銘柄は、かつてバブル期(1987年・同社は1985年に民営化)に記録したNTT。
今回、トヨタ自動車は、当時の日本企業最高値(かつ世界最大)だった時価総額を約37年ぶりに上回った。同社の株価の値上がりは5営業日連続。取引時間中には一時的に3000円を超えた。
今回の時価総額値は、企業の株価に発行済み株式数を単純に掛け合わせた総額であることから、このトヨタ自動車の高値は、株式市場が判断した企業の価値と言えるだろう。
そもそもトヨタ自動車は、グループ会社の株を売却するなどの経営改革も進めていることから、国際マーケットから成長期待を受けている。
その他の同社の株価要因は、2023年のグループ販売台数で独フォルクスワーゲン(VW)を抑えて4年連続の世界首位を確実にしていること。2023年夏以後に於いて半導体不足が解消、この要因に積み上がっていた自動車販売の受注残解消が進んでいること。
また2024年3月期の連結営業利益が前期比65%増の4兆5000億円になっており、今季の決算発表で日本企業初の3兆円超となる見通しも好感された模様。
結果、株式市場での海外投資家による「日本買い」と「中国売り」の傾向もより顕著になっている。但し、それでも世界の株式市場に於けるトヨタ自動車の時価総額順位は28位に過ぎない。