豊田自動織機は10月8日、半田市にあるトレーニング施設で、開発中のカウンタータイプ自動運転フォークリフトを報道陣に公開した。
豊田自動織機は、2016年から、農業分野での自動化・省人化に向けた研究開発を行う「露地野菜生産ロボット化コンソーシアム(※)」に参画し、自動運転でトラックに荷物を積み込むフォークリフトの開発を進めており、来年には実証実験を開始する。
豊田自動織機は、1970年代から自動運転フォークリフトの開発に着手。昨今の物流業界における自動化ニーズの高まりを背景に、2017年には、物流倉庫等、屋内での稼働を対象としたリーチタイプの自動運転フォークリフト「Rinova AGF」を発売し、屋内走行と一定条件下での荷役作業を無人化している。
一方、今回公開した自動運転フォークリフトは、複数の位置検出装置を組み合わせたことで、屋内・屋外での稼働が可能に。さらに、画像認識・AI技術を活用し、荷物位置やトラック荷台の傾斜角度などが一定ではない状況下においても、自動で荷役作業ができる。
豊田自動織機は、今後、実証実験から得られる課題をもとに改良を進め、早期の実用化を目指すとしている。
※農研機構生研支援センター「革新的技術開発・緊急展開事業(うち人工知能未来農業創造プロジェクト)」に採用された研究開発を実施するコンソーシアム。
※タイトル画像:自動運転でキャベツの入ったパレットをトラックに積み付ける豊田自動織機社製のフォークリフト(2019年9月18日 北海道・鹿追町における現地評価会にて)。