豊田自動織機は4月20日、自動運転フォークリフト(AGF/*1)や無人搬送車(AGV/*2)、自律移動搬送ロボット(AMR/*3)等の自動物流車両・機器を統合制御するシステム開発を行う新会社「T-Hive. B. V.」を、4月、オランダに設立したと発表した。
新会社では、豊田自動織機グループ各社(*4)が蓄積してきたソフトウェア製品やノウハウを元に、グローバルで汎用性の高い統合制御システムを新規開発する。また、物流ソリューション事業におけるソフトウェア開発の中心的役割を担い、グループ各社に世界共通ソリューションを提供する。
近年、eコマース市場の伸長による荷量の急増や、労働者不足等による物流現場の自動化の進展により、空港、港湾、倉庫、工場など世界中の物流現場において、自動物流車両・機器の需要が急速に拡大している。
新会社では、業種や作業に応じて、多様かつ多台数の車両・機器を効率よく運用するために必要な、荷量や入出庫スピードの増減に合わせた各車両・機器の位置情報、移動、作業速度等を考慮したタスクの割りつけや、最適ルート生成等が、数十~数百台規模で制御可能なシステムの開発に取り組む。
また、物流ソリューション導入ニーズの高まりのみならず、あらゆる産業でシステム開発の需要が増大し、ソフトウェア開発の人材不足が世界共通の課題になっていることから、従来、グループ各社がそれぞれ地域・顧客毎に行ってきたシステム開発を、今後、各社が蓄積してきた現場オペレーションのノウハウや、制御ソフトウェアを新会社に持ち寄り、多様なオペレーション・車両タイプにグローバルで適応する、汎用性の高い、高効率なシステムを開発。
加えて、新会社を核としたグローバル開発体制の構築により、開発人材の不足にも対応していく。
豊田自動織機グループは、物流ソリューション事業のグローバルリーディングプレイヤーとして、「グローバルなソリューション開発体制」と、グループの強みである「長年にわたり世界中のお客様に寄り沿ってきた販売・サービス体制」により、世界中の様々な顧客に対して最適な物流自動化ソリューションを、より早く・柔軟に提供し、お客様の物流課題解決に貢献していくとしている。
*1)AGF:Automated Guided Forklift。
*2)AGV:Automated Guided Vehicle。
*3)AMR:Autonomous Mobile Robots。
*4:物流ソリューション事業関連会社、()内ブランド名:豊田自動織機(トヨタL&F)、Raymond、Toyota Material Handling Europe, Toyota Material Handling、Bastian、Vanderlande。
[新会社の概要]
– 社名:T-Hive B.V. (ティーハイブ)
– 設立:2021年4月1日
– 本社所在地:オランダ ヘルダーラント州 エーデ
– 資本金:5百万ユーロ
– 代表者:Leon Jansen
– 事業内容:
①物流自動化ソリューションの企画。
②自動物流車両・機器の統合制御システム開発と販売
■T-Hive:https://www.t-hive.io/