豊田自動織機は、2018年末までにトヨタ自動車の豪州販売事業体のToyota Motor Corporation Australia(TMCA)と共同で、メルボルンのTMCAの部品倉庫において、FC(Fuel Cell:燃料電池)フォークリフト2台を使用した実証実験を開始する。
豊田自動織機製FCフォークリフトは、トヨタ自動車のFCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)「MIRAI」と同じFCセルを使用し、発電効率の高いフォークリフト専用FCシステムを搭載。
2016年11月に日本国内で初の量産販売を開始して以降、国内の工場や空港などですでに約100台の導入実績がある。
同社製のFCシステムを搭載したフォークリフトの実証実験を海外で行うのは、今回が初めて。実証実験では、TMCAを介して、FCフォークリフトのメンテナンス及び、稼動状況のモニタリングを行い、海外での普及・拡大に向け運用方法や事業性などについて検証を行う。
FCフォークリフトは、11月19日にシドニーで行われたTMCAの新しい部品倉庫の開所式で披露され、社長のCallachor氏は、「我々はモビリティカンパニーとして、直面する環境課題に取り組み、より良い社会の構築に貢献する事をコミットします」と述べ、FCフォークリフトが今後果たす役割に大きな期待を寄せた。
豪州では、近年、豊富な天然資源を活用した水素の製造・輸送・貯蔵に関わる技術開発が急速に進み、日本やヨーロッパなどに輸出する世界最大級の水素供給国になることを目指していると云う。
この流れを受けて、TMCAでは、FCV「MIRAI」を2016年から試験的に導入。水素利用への理解活動や試験走行に活用している。