トヨタ自動車は1月16日、MaaS(Mobility as a Service)サービスの「my route(マイルート)」を順次全国へ拡大し、また「移動に関わる」様々な会社との連携してサービス内容を拡充する方針を示した。
今後、①「my route」のユーザー拡大、②「my route」の利便性向上、③バス・鉄道・タクシー・サイクルシェア・カーシェア・自動車などのモビリティサービスに加え、旅行手配等の事業会社との連携を進める。
トヨタでは現在、モビリティカンパニーへの変革を目指して、新たなモビリティサービスの提供に取り組んでいる。
「my route」は、この取り組みの一環として、移動したい時に必要な、「あらゆる移動手段の検索」、「予約・決済」サービスを提供することで「よりシームレスな移動」を実現するためのサービス。さらに、地域のイベントスポット情報提供などを通じて、移動したいと思うきっかけをつくり、ひいては街の活性化に貢献することを目的としている。
[各取り組みについて]
①ユーザー拡大に向けた取り組み
1) サービス提供エリアの拡大
サービス開始当初(昨年11月28日)からの提供エリアである福岡市と北九州市に加え、2020年春頃に横浜市や水俣市、続いて宮崎市・日南市へ展開し、エリアを順次全国へ拡大する。
2)携帯キャリアと連携してユーザーを拡大
より多くのスマートフォンユーザーに「my route」を利用してもらうため、KDDIが提供する、auスマートパスおよびauスマートパスプレミアム利用者を対象に、1月16日から、「my route for au(*1)」の提供を開始。「my route」機能に加えて、「my route for au」のみの特典として、フリー乗車券を割引価格で販売(*2)する。
②サービスの利便性向上
より多くの人が快適に利用できるよう、トヨタのコネクティッドサービスやモビリティとの連携や多言語対応を進める。
・Toyota Walletへの対応(昨年11月)で、電子決済の選択肢を増加。
・Toyota Shareへの対応(昨年11月)で、トヨタのカーシェアサービスの利用が可能に。
・日本語と英語に加えて、2月頃から中国語(繁体字・簡体字)と韓国語に対応予定。
・今後も多様な移動ニーズに合わせて、トヨタのモビリティとモビリティサービスと連携を拡充していく。
③様々なサービスとの連携
モビリティサービスをはじめ、地域の観光情報や移動後の飲食や宿泊なども含め、移動に関わるサービス提供を完結できるよう、様々な事業者との連携拡大に取り組む。
・エリア内のモビリティサービスとの連携強化を目的に、これまでのタクシー配車アプリ「JapanTaxi(提供:JapanTaxi)」、今後北九州エリアで連携予定の「モタク(提供:第一交通産業)」に加え、横浜エリアで新たに「MOV(提供:NeNA)」との連携を検討。
さらに、横浜エリアではドコモ・バイクシェアとサイクルシェアの予約・決済までが完結できるよう連携強化を検討する。
・サービス提供エリア間を結ぶ長距離移動の対応として、全日本空輸と宮崎市・日南市の航空券予約・決済連携に向け検討。
また、京王電鉄バスが提供する高速バス予約サービス「ハイウェイバスドットコム」との連携も2020年春ごろに予定。
・観光情報の強化として、JTBパブリッシングが提供する観光データベース「るるぶDATA」と連携した情報配信を目指す。
加えて、長距離移動に伴う宿泊手配の対応として、旅行手配サービス事業者との連携も進める。
*1:Androidに対応(iPhone、iPadでは利用不可)。
*2:サービス提供開始時点では福岡市、北九州市地域の交通事業者の交通チケットを25%割引で購入が可能。今後、提携地域・交通事業者を順次拡大していく。
■(トヨタ)my route:https://www.myroute.fun/