トヨタコネクティッドは4月26日、欧州(英国・ロンドン)に新会社「TOYOTA Connected Europe, Limited(トヨタコネクティッド ヨーロッパ・リミテッド、以下TCEU)」を設立したと発表した。この新会社は、トヨタ自動車が先の2016年秋より推進していきたモビリティサービス・プラットフォーム「MSPF」を踏まえ、今後「欧州地域に於ける戦略的ビジネスユニット」的な位置付けになるとする。
具体的には、車両管理やリースプログラムなど、モビリティサービスのための様々な機能を包括的に備える同プラットフォームの開発体制を強化していくべく、2016年に米国で設立された「TOYOTA Connected North America(TCNA)」と協力していく。
また、車両から上がってくる大量のデータを安全に収集・解析するトヨタ・ビッグ・データ・センター(TBDC)の欧州地域に於ける運営も管理していく。さらに、欧州一般データ保護規則(GDPR*)を含む、情報セキュリティの対策などにも取り組んでいく予定だ。
なお新会社となるTCEUの会長には、TCNAの社長であるZack Hicks(ザック・ヒックス)が担い、社長兼CEO(最高経営責任者)には、トヨタモーターヨーロッパの副社長であるAgustin Martin(アグスティン・マーチン)が就任する予定。
この新たな欧州拠点の設立についてトヨタコネクティッド株式会社・代表取締役社長の友山茂樹氏は、「TCEUは、トヨタが進めるMSPFを用いたコネクティッド戦略を推進していく上で、欧州地域における重要な戦略的ビジネスユニットです。トヨタが持つ最先端のデータ解析技術も活用して、欧州のお客様に多様でより豊かなモビリティライフを提供していきます」と述べている。
【新会社 概要】
・会社名:TOYOTA Connected Europe, Limited(トヨタコネクティッドヨーロッパ)
・事業内容:モビリティサービス事業、ビッグデータセンターの運用、ビッグデータ事業、データセキュリティ領域の研究開発
・設立時期:2018年3月
・所在地:英国 ロンドン
・会長:Zack Hicks(ザック・ヒックス)
・代表者:Agustin Martin(アグスティン・マーチン)社長兼CEO
・社員数:約35~50名規模(2018年度の計画)
・資本金:約7.0億円 (4.5 百万ポンド)
・大株主及び持株比率:トヨタコネクティッド(株) 100%
*欧州一般データ保護規則(General Data Protection Regulation:GDPR):
欧州域内の個人データ取扱いを統一的に規定する法として、2018年5月より施行予定。現在適用されている「欧州データ保護指令(Directive 95/46/EC)」に基づく各国法と比較し、個人データの保護、データ主体の権利、監督機関の権限等が一層強化される予定。