トヨタ自動車(以下、トヨタ)が運営するTOYOTA GAZOO Racingは、6月8日、フランスで開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019シーズン第2戦「ル・マン24時間レース」(6月16日から17日)に、1000馬力を誇るHV(ハイブリッドカー)の投入等、参戦体制を正式に公表した。
今回で86回目を迎える「ル・マン24時間レース」は、世界三大レースとも言われる伝統と格式のモータースポーツイベント。フランスのル・マン郊外にある1週13.6kmのサルト・サーキットを24時間走行する耐久レースだ。
同チームは、トヨタにとって20回目となるこのレースに、ハイブリッド・システムを採用した「TS050 HYBRID」を投入。
トヨタのハイブリッドカーといえば、プリウスをはじめ今や多くのラインナップを誇るが、このレースに参戦するレース車両は、なんと合計1,000馬力もの出力を出す。
同チームは、このマシンを2年前から同レースに投入。2016年にはトップ独走中にトラブルで優勝を逃し、2017年も圧倒的な速さで予選1位を獲得したが、やはり優勝を手中にはできていない。
トヨタは、今回参戦する018年仕様の車両について、
「ハイブリッド・システムの改良により、(ル・マン)参戦を再開した2012年当時のレース車両に比べ、35%もの燃費改善が図られている」
という。また、
「35.1kgの燃料タンクで、1周13.626kmのル・マンのサルト・サーキットを11周することが出来る」
とその燃費性能の向上について言及する。
参戦ドライバーは、
7号車に小林 可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス
8号車に中嶋 一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ
で、1台3名体制だ。
同チームは、5月にベルギーで開催された前哨戦「スパ6時間レース」で1位・2位を独占しただけに、今レースでも活躍が期待される。