愛知県豊橋市は12月13日、豊橋駅前など中心市街地を周回する自動運転バスの実証実験を開始した。具体的日程に13日から22日までの10日間。そこで事前に自動運転バスを知って貰うべく乗車モニターを募ったところ予約が殺到したという。
豊橋市は今回の実証実県で市民生活の足となる公共交通を維持・確保するため、運転士不足などの課題解決も視野に自動運転バスの導入を検討。交通量や人の動きが多い街中での実証実験を行うことにより安全性や社会受容性も併せて調査・検証する。なお期間中は原則、自動運転で走行。路上駐車の回避や非常時などの際はオペレーターがコントローラーで操作して安全を確保する「レベル2」で運行する。
使用車両は、愛知県内初となる欧州エストニアのAuveTech(オーブテック)社製の「MiCa(ミカ)」。8人乗りでハンドル、運転席がなく、20キロメートル未満の速度で走行する。周辺環境の把握は200メートル先まで検知可能。センサーや3Dマップにより自車の位置を正確に把握しながら障害物を検知・制御する。
運行ルートは、松葉町の市こども未来館「ここにこ」を発着点に、豊橋駅前、まちなか図書館など6カ所にバス停が設けられて左回りで周回。1周約3キロメートルを約30分で巡る。個々の発着場所は、中心市街地を周回する路線にすることで、街中の回遊性を高めることも狙いとしている。
運行ダイヤは午前、午後それぞれ3便の計6便が1日の運行となる。運賃は無料。乗車は既に埋まった事前予約席4席、当日自由乗車席3席。当日乗車席が満席の場合、次の便を案内する予定だが、運行本数や座席数に限りがあるため乗車できないケースも有り得るとしている。ダイヤは豊橋市役所ホームページの自動運転社会実装推進事業のページで掲載されている。URL: https://www.city.toyohashi.lg.jp/61468.htm
なおこの自動運転バスの実証実験は、国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)を活用し、自動運転車の導入、運用に係る調査、コンサルティング事業の企画などを手がけるBOLDLY(ボードリー)と業務委託契約を結んで実施される。