豊田合成は11月25日、製品納入時に於ける輸送効率向上の取り組みの一環として、スマートフォン(スマホ)の3Dセンシング機能(LiDAR/※1)を活用し、トラックの積載量を容易に算出できるシステムを開発したことを発表した。
同社では、顧客であるカーメーカーの各工場の生産量に応じてトラックの積載量を最適化するため、配車計画時にその積載量の定期確認を実施。
従来は、各運行路線の担当者が目視で荷台を確認していたが、判断基準のばらつきや確認可能なトラック台数が限られるといった課題があったことから、2023年にAIと固定カメラを活用した24時間体制の自動荷量算出システムを開発し、同社製品の輸送の6割を担う2つの物流拠点(※2)に導入することで、積載率を高めてきたと云う。
そして今回、このシステムの固定カメラをスマホのLiDARに置き換え、スマホ内で処理を完結させることにより、使用場所の制限がなく、より高精度な算出ができる新たな荷量算出システムを開発した。
<輸送効率向上のための改善ポイント>
豊田合成は、このモバイル方式のシステムを活用し、輸送の残り4割を占める国内に分散する生産拠点からの直納ルートなどにも輸送効率の向上の取り組みを広げていくとしている。
※1:Light Detection and Ranging。レーザー光を照射し、その反射光の情報を元に対象物までの距離や対象物の形などを計測する技術。
※2:みよし物流センターと、グループ会社であるTGロジスティクスの一宮物流センター。