東洋製罐グループホールディングス傘下で梱包容器製造の東罐興業と東罐ロジテックは11月12日、「物流2024年問題」への対策の一環として東罐ロジテックが新たに31ft私有コンテナを2基導入。これを東罐興業が製造する包装容器を対象に貨物鉄道輸送を始動させる。
東洋製罐グループホールディングスでは、この取り組みを通じてトラックによる輸送時間・輸送量の大幅な削減を進め、温室効果ガス(GHG)排出量の79%削減を目指す。
予てより東罐ロジテックでは、生産工場から在庫拠点までの安定的な輸送力確保に向け、競争力のある代替輸送を検討してきた。より具体的には、これまで12ftコンテナによる貨物鉄道輸送を実施してきたが、更なる積載効率向上を図るべく31ft私有コンテナを2基導入。これにより現在計画している3つの輸送区間に於いて年間840t(31ftコンテナ168個分)の輸送を想定している。
なお、この取り組みは国土交通省の「物流効率化法」に基づく事業認定を受け、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」として補助対象にも認定されている。
以下は今回の取り組み概要の詳細となる
取り組み内容(計画)
・輸送品目:東罐興業の小牧工場、静岡工場、福岡工場で生産された飲料メーカー、ファストフード、CVS向けなどの飲料・食品用包装容器(紙・プラスチック製品)
・輸送区間:
(1)西浜松駅(発地・静岡工場)~福岡貨物ターミナル(着地・福岡倉庫)
(2)名古屋貨物ターミナル駅(発地・小牧工場)~福岡貨物ターミナル駅(着地・福岡倉庫)
(3)福岡貨物ターミナル駅(発地・福岡工場)~西浜松駅(着地・大東倉庫)
・輸送量 :年間840t(31ftコンテナ168個)
今取り組みによる2025年度に向けた目標
・トラック輸送時間削減:1,601時間から286時間へ削減
(省力化時間:1,315時間 省力化率:82.2%)
・トラック輸送量削減 :668千トンキロから55千トンキロへ削減
(転換量:613千トンキロ 転換量転換率:91.8%)
・GHG排出量 :112.1tから23.4tへ削減
(削減量:88.7t 削減率:79.1%)