蘭・地図ソフトウエア企業のTomTom NV(TOM2/トムトム)は11月28日、フォルクスワーゲン・グループ傘下でナビゲーションシステムのUI/UX設計+マップビジュアライゼーションを手掛けるCARIAD SE(カリアド)と共同開発した次世代ナビ搭載車を世界に向けて公開した。
今後、両社が手掛けるナビゲーションシステムは、アウディ製プレミアムEVへの導入を皮切りに相次いでフォルクスワーゲングループ傘下での車載化が始まり、速やかに全プラットフォームへと浸透されていく予定。これにより最先端インフォテインメント装備の速やかな提供と共に、次世代運転支援システム(ADAS)へのシームレスな移行が果たされていくとしている。
今後は、TomTomの先端ナビゲーションソフトウェアを介して、フォルクスワーゲンの各ブランド車のステアリングを握るドライバーは、刻一刻とリアルタイムに配信される交通系情報を的確に捉え・利用することで、目的地の到着予定時刻を、これまで以上に精緻に把握できるようになるとしている。
この新たなナビゲーションシステムは、特に長距離走行時に於いてドライバーを手厚くサポート。交通状況、リアルタイムで変化するEV充電器の利用状況などを捉えつつ、最適な移動スケジュールをドライバーへ伝達する。また併せて車両の航続ルートを必要に応じて、臨機応変に変更することによって快適なドライビング体験も提供できるという。
そのような成果について、CARIADでチーフローンチオフィサーを務めるトーマス・ギュンター氏は、「当社の車載ソフトウェアの潜在能力と、TomTomの位置情報技術と組み合わせることで、より利便性の高い次世代ナビゲーション体験を提供できるようになります。当社とTomTomは、複数機能を併せ持つデジタルコックピットをシームレスに統合することでドライバーに対して信頼性が高く、直感的なドライビング体験を提供いたしてまいります」と述べた。
対してTomTomで車載機販売・上級副社長を務めるブノワ・ジョリー氏は、「世界屈指の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン・グループと、今回も新たなマイルストーンを迎えることができたことをとても誇りに思います。現在、既にフォルクスワーゲン・グループの数百万台の車両に我々の開発技術が搭載されていますが、当社は今後も飽くなき革新的なドライビング体験の提供を精力的に目指してまいります」とその意気込みと確かな成果について畳み掛けた。