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2020年9月22日【人事】

トミ・マキネン氏、トヨタのモータースポーツアドバイザー就任へ

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車は、現在TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamで代表を務めるトミ・マキネン氏(※)と、「もっといいクルマづくり」のより一層の促進を主目的とし、来年1月からのモータースポーツアドバイザー就任の契約に関して基本合意した。

TOYOTA GAZOO Racing・ロゴ

マキネン氏は、2017年にトヨタとして18年ぶりに復帰したFIA世界ラリー選手権(以下、WRC)の活動において、短期間で戦闘力の高い参戦車両を造り上げ、復帰2年目の2018年にはマニュファクチャラーズタイトル獲得、2019年にはドライバーズタイトル獲得に貢献した。

 

トヨタは、この卓越した知見を、GR車両開発やモータースポーツ戦略の計画や運転技術指導等を通じた人材育成などに生かすため、今回、マキネン氏とモータースポーツアドバイザー就任の契約について、基本合意した。

 

また、これに伴いWRCの活動について、現状のトミ・マキネン・レーシング(以下、TMR)を中心としたラリー・オペレーションを、欧州のTOYOTA GAZOO Racing Europeへ移管。TMRで培われた車両開発ノウハウを学び、具体的な事業展開に繋げていくと共に、実践的な人材育成を加速させるなど、体制を強化する。

 

なおTMRの既存の人材や一部施設は、移管後も活用し、これまで同様フィンランドとエストニアで活動していく予定だと云う。

 

 

 

 

 

トヨタのモータースポーツアドバイザーへの就任に向けて、TMR代表取締役のトミ・マキネン氏は、以下のように話している。

 

「トヨタのWRCプロジェクトの目標は効率的にラリー事業を再開することでした。そのためには小さな会社だからこそ発揮できる組織の柔軟性が必要でした。この目標が達成された今、私はトヨタと新たな挑戦を始める時だと言えます。
 豊田章男さんにはこのプロジェクトで私を信頼していただき、私たちが一緒に設定した目標を達成するために全面的に支援していただいたことに感謝したいと思います。これからも引き続き、モータースポーツにおけるトヨタの未来を彼と一緒につくっていけることを楽しみにしています。
 また、トヨタが、これまで共に築き上げてきたWRC事業を引き継いでくれること、そしてTMRの従業員にTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamとして安心して働けるチームと未来を提供してくれることを大変嬉しく思います。
 加えて、TGR-Eの傘下に入っても引き続きフィンランドとエストニアにオペレーションが残るということもうれしく思います」。

 

また、トヨタ代表取締役社長の豊田章男氏は、以下のように話している。

 

「トミとの出会いがあり私はWRCに戻ることを決めました。
彼の力があって私たちはWRCで勝つことができました。そして、その力を借りて我々はGRヤリスという4WDのスポーツカーをつくることができました。
 これからはモータースポーツアドバイザーという役割を担ってもらいます。今までのような競技に勝つためのアドバイスはもちろん、トヨタが進めるもっといいクルマづくりにも広くアドバイスをもらえることを期待しています。
 今回の就任を経ても、彼は私の運転の先生役であることは変わりません。トミ、また一緒に走りましょう!」

 

 

※)トミ・マキネン(Tommi Mäkinen):1985年ラリーデビュー。WRCで通算24回の優勝を果たす。1995年から三菱のワークスドライバーとしてステアリングを握り、1996年から1999年にかけてWRC4年連続ドライバーズチャンピオンに輝くという偉業を成し遂げた。2002年にスバルへ移籍した後も素晴らしい成績を収めた、歴史に残るラリードライバー。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。