披露会の様子:左から、東京都市大学の学生(2名)、東京都市大学 学長の野城、東急バス 社長の古川、ユーグレナ 社長の出雲、東京都市大学の学生(2名)
東急バス、東京都市大学、ユーグレナ3者は5月14日、東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」に於いて、バイオ燃料を活用して運行するバス披露会を東急バス目黒営業所で実施した。
東京都では、電力のHTT(減らす・創る・蓄める)を推進すると共に、ゼロエミッション東京の実現に向けた対策を進めており、環境負荷の少ないバイオ燃料(バイオディーゼル、SAF等)を活用した車両・船舶・航空機等の事業化に向けた取り組みを支援する「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」を実施している。
東急バス、東京都市大学およびユーグレナは同支援事業の事業者に選定されており、産学連携の協働としてバイオ燃料を活用し、東急バス目黒営業所と瀬田営業所が所有する路線バス150両を運行。バイオ燃料の使用を契機に「環境に関する利用者負担」の在り方を調査することで、環境負荷が少ない公共交通機関の普及に向けた制度を検討していく。
なお、バイオ燃料を活用する路線バスのうち2両に東京都市大学の学生がデザインしたラッピングが施される(5月14日運行開始は1両のみ)。このため披露会には、東急バス社長の古川、東京都市大学学長の野城、ユーグレナ社長の出雲が参加した他、ラッピングバスのデザインをした東京都市大学の学生たちも参加した。
古川卓 東急バス社長は、「本事業は、東京都に於いてバイオ燃料活用における事業化促進支援事業の公募があり、こちらに東京都市大学様、ユーグレナ様と三者協働で産学連携による混合バイオ燃料の普及事業として応募したところ採択され、今般、実施の運びとなりました。
当該事業を切っ掛けに、バイオ燃料を使用したサステナブルな取り組みを、バスをご利用のお客様をはじめ、一人でも多くの方に知って頂けたらと思います」と述べた。
また野城智也 東京都市大学学長は、「本学は、都市を舞台にイノベーションを起こす大学を標榜する高等教育機関として、東急バス様、ユーグレナ様と連携し、バスによる公共交通を再活性化させるイノベーションを起こそうとしています。
今回の事業で本学は低公害車の導入を推進するための都市生活者の支払意思の計測、また、その結果に基づきバス事業のエコデザイン推進のために必要となる制度設計のあり方についての研究を推進することで、同事業に貢献してまいりたいと思います」と語った。
更に出雲充 ユーグレナ社長は、「今回の東急バス様・東京都市大学様との取り組みでは、目黒駅から学芸大学駅をバスで往復した場合に人が1日に出す二酸化炭素1kgの削減効果があり、取り組み全体では人が1日に出す二酸化炭素量14万人分に相当します。
東京都民の皆さまの大切な足であるバスでの脱炭素は、燃料を石油由来の軽油から次世代バイオディーゼル燃料に替えるだけで、実現できます。これからも産学、そして東京都様と連携し、脱炭素に向けて進んでいきたいと思います」と結んでいる。
【バイオ燃料使用路線バス】
■実施期間 2024年4月から2025年2月予定
■導入営業所 東急バス目黒営業所・瀬田営業所
【ラッピングバス】
運行車両のうち2両に東京都市大学の学生がデザインしたラッピングを実施
■運行開始 2024年5月14日から
■運行営業所 東急バス目黒営業所(1両) 瀬田営業所(1両)
※下記は目黒営業所運行車両のデザイン画
※瀬田営業所でも別デザインのラッピングバスを運行予定、現在、制作中
※東京都市大学の学生がデザインしたバスラッピング(東急バス目黒営業所運行車両)