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2021年3月1日【MaaS】

東京メトロ、AIとデプスカメラで列車混雑計測システム開発

NEXT MOBILITY編集部

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東京メトロ・ロゴ

 

 

東京地下鉄(東京メトロ)は3月1日、上野グリーンソリューションズと共創し、列車混雑状況のリアルタイム提供を目指して、鉄道業界で初めてデプスカメラと人工知能(AI)を用いた列車混雑計測システムを開発したと発表した。

 

 

東京メトロでは、ウィズコロナ・ポストコロナにおいても利用者に選ばれる鉄道会社となるため、3つのキーワード、「安心な空間」「パーソナライズド」「デジタル」に基づく施策に取組んでいる。

 

 

これまで、車重や改札利用者数から時間帯ごとの混雑状況を推計し提供してきたが、複数路線で相互直通運転を行っている同社線では、他社車両の車重の取得や号車ごとにリアルタイムで混雑状況を提供することは難しい状況だった。そこで、より「パーソナライズド」な利用(一人ひとりの安心で快適な利用)の実現に向け、2019年9月より東西線東陽町駅、2020年11月より丸ノ内線新宿駅において、列車の駅出発時に車両側面をデプスカメラで撮影し、列車混雑状況を人工知能(AI)に機械学習させることで、号車ごとの列車混雑状況をリアルタイムに計測する実証実験を行ってきた。デプスカメラとは奥行き情報を取得する深度センサーを内蔵したカメラのことである。

 

 

今回、その技術検証が完了したことから、同社では列車混雑計測システムを東京メトロ全線の複数駅(各路線各方面ごとに数箇所)に展開する。2021年度を目途に時々刻々と変化する全線の列車混雑状況をリアルタイムに提供することを目指すとのことだ。

 

デプスカメラ撮影画像イメージ
(撮影画像は上記イメージであり、プライバシーは確保されています。

 

 

なお、本システムの一部については、ソフトウェア開発を委託した株式会社サイバーコア(本社:岩手県盛岡市、 代表取締役:阿部 英志)と共同で特許出願済。

 

 

1 システム概要

 

 

デプスカメラをホーム端に設置し、駅を出発する列車内の混雑状況を撮影。撮影された映像からエッジサーバで深度情報をテキストデータ化しクラウドサーバへ送信する。クラウド上では、機械学習した人工知能(AI)により分析・解析させることで、駅を発車してから十数秒で、列車内の混雑状況を号車ごとに算出する。 

 

 

 

 

<システムの特長>  

 

 

(1)機器は1ホームにデプスカメラ1台のみ
・ホーム端に設置し、駅を出発する列車内の混雑状況を1台ですべて計測
・エッジサーバやクラウドサーバの構成もシンプルかつ解析速度も速く高精度 

 

 

(2)人工知能(AI)を用いた機械学習
 ・人工知能(AI)を使用し、様々な車両・混雑状況に対応
 ・従来、人力で測定していた混雑率と同等以上の信頼性で、営業時間中の全時間帯を計測可能 

 

2 設置駅 

東京メトロ全線の複数駅(各路線各方面数箇所程度) 

 

 

3 今後の予定  

稼働準備が整った駅より順次計測開始し、東京メトロ全線で2021年度を目途に、リアルタイムの列車混雑状況を利用者に提供することを目指し取り組んでいく。 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。