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2022年6月24日【トピックス】

東京メトロ、1年前の多機能トイレ死亡事故について謝罪

NEXT MOBILITY編集部

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東京メトロ・HP

 

 

東京地下鉄(東京メトロ)は6月24日、昨年6月に日比谷線八丁堀駅の多機能トイレ内で起きた利用客の死亡事故に関して、週刊誌からの問い合わせを受けるまで、遺族への説明や広報を怠っていたとして謝罪した。事故では、トイレの非常通報装置の故障により、中で倒れた人が約7時間に亘って放置され、発見が遅れた。

東京メトロ・ロゴ

事故の経緯

 

昨年6月7日(月)23時頃、日比谷線八丁堀駅構内巡回中の警備員が多機能トイレ使用中ランプの点滅を認め駅事務室に連絡、駅係員と多機能トイレへ急行。多機能トイレのドアを開錠のうえ入室したところ、中で人が倒れているのを発見したため、119番、110番通報、到着まで救命措置を行った。

 

 

この多機能トイレには、30分以上の在室か非常押しボタンを押下した際に駅事務室へ警報が通知される仕組みと、30分以上の在室で扉横の使用中ランプが点滅する仕組みがあったが、設置・供用が開始された2012年6月の当初から、警報を通知するシステムのケーブルが繋がっていなかった他、機器のブレーカーが切状態となっていたことから駅事務室への警報が鳴動しない状態であったことが、今回の事故をきっかけに判明。セキュリティカメラの映像を確認したところ、死亡した人物は16時10分頃に入室しており、発見まで約7時間に亘って放置されていたことがわかった。

 

また、東京メトロは、このことについて、約8か月後の2月25日に週刊誌記者より事実確認の問い合わせを受けるまで、遺族への説明や広報を怠っていた。

 

 

今後の対応

 

東京メトロは、今回の事故を受けて、2月25日に社長をトップとする「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進会議」を設置し、安全を第一とした迅速な対応、抜本的対策および再発防止に向けた社内推進体制の構築に着手。

 

再発防止対策の策定にあたっては、専門的かつ外部の第三者としての立場からの知見が必要であるとして、3月25日に外部有識者を含む「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進委員会(以下、委員会)」を設置。今日までこの問題について検討してきたと云う。

 

委員会では、「お客様の視点でみた安全」や「社会からみた東京メトロ」という視点を重要なポイントとして位置付け、それを立脚点にしながら議論を進め、問題点を抽出し、それに対する対策の検討をした上で、「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策報告書(以下、報告書)」を取りまとめて公表。報告書に基づく再発防止対策を迅速かつ確実に推進し、利用客の安全を最優先とする企業文化の醸成に努め、弊社施設内の各種設備について確実な施工、保守・点検を徹底していくとしている。

 

 

■(東京メトロ)日比谷線八丁堀駅多機能トイレの機能不備によるお客様発見遅れに関する再発防止対策の検討結果について(pdf):https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews220624_34_1.pdf

■(東京メトロ)八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策報告書(pdf):https://www.tokyometro.jp/news/images_h/HatchoboriStation_Report.pdf

■(文春オンライン)多機能トイレで7時間“放置死” 東京メトロが認めた二つの怠慢:https://bunshun.jp/articles/-/52421

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。