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2023年6月14日【MaaS】

東京海上日動火災ら、自動運転遠隔監視パッケージの提供へ

坂上 賢治

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東京海上日動火災保険とプレミア・エイドは6月14日、自動運転レベル4の社会実装を支えるために「自動運転向け遠隔監視・インシデント対応サービス」の提供を開始した。

 

これに併せ上記 2 社と東京海上ディーアールは、自動運転車の走行前、走行中、事故時の各フェーズに安心・安全を提供するため、3 社のソリューションを組み合わせた「自動運転導入・運行支援パッケージ“Hawk SafEye(ホークセーフアイ)”」の提供を開始する。

 

 

上記サービス提供を開始した背景は、自動運転が交通課題の解決策として期待されているため。

 

具体的に政府は、限定エリアにおける無人自動運転移動サービスの実装を2025年までに全国50カ所以上に拡大する目標を掲げており、2023年4月からは、改正道路交通法の施行により自動運転レベル4の公道走行が可能となった。

 

但し公道走行にあたっては、安全な運行確認や事故時の対応などのため、自動運転事業者には車両内もしくは遠隔で自動運転車の監視にあたる「特定自動運行主任者」の配置が義務付けられている。また自動運転車を用いた運送事業について、遠隔監視等の一部業務の外部委託を可能とする方向性も示されている。

 

これを踏まえ東京海上日動とプレミア・エイドは、2017年4月より東京海上日動が提供する通信機能付きドライブレコーダーを活用した緊急通報サービス3の協業を通じ、保険金の支払いに留まらない価値提供を追求してきた。

 

そうした活動を経て、東京海上日動は今般、自動運転車の安心・安全な社会実装を支えるために、自動運転向け遠隔監視・インシデント対応サービスの提供を開始する。

 

併せて東京海上日動、東京海上ディーアール、プレミア・エイドの3社は、事故防止を支援する「リスクアセスメント」、安心・安全な運行を支援する「遠隔監視・インシデント対応サービス」、事故に備える「保険」を組み合わせた、自動運転車導入・運行支援パッケージ”Hawk SafEye“の提供を開始することとした。

 

ちなみにサービス名の”Hawk SafEye“とは、「鷹の目」や「鋭い眼を持ち、すべてを見通す者」といった意味から、あらゆる側面からのみまもり・有事の際の素早い駆け付けを想起させる Hawkeye(ホークアイ)に、保険のパッケージを組み合わせた Safe(安全)を組み合わせてHawk SafEye(ホークセーフアイ)と命名した。

 

このHawk SafEye(ホークセーフアイ)の導入にあたり、プレミア・エイドは東京都千代田区神田に「自動運転向け遠隔監視センター」を開設。自動運転関連事業者や自治体等のニーズに応じてサービスを提供していく。

 

また今後は両社にて、自動運転の各種インシデント発生時において必要となるサービスや緊急通報サービスから保険事故受付・示談交渉までのサービス等をシームレスに提供する仕組みの構築を進めていく構えだ。

 

個々機能毎の役割は以下の通り

 

各種問合せコールセンター
自動運転車のお客様(乗客等)向けにコールセンターを提供することで、自動運転車の走行状況・乗車方法・トラブルなどの相談に幅広く対応する。

 

遠隔監視
自動運転車等の走行・運行状態を遠隔監視することで、事故やトラブルを未然に防止すると共に、トラブル等が生じた際にはオペレーターから乗客への呼びかけを行うことで、自動運転関連事業者と乗客の走行・運行をサポートする。

 

インシデント対応サービス
事故やトラブルが生じた際に、消防等への連携、現場への駆け付け、代替交通手段の手配といった必要な対応を手配する。

 

円滑な事故対応サービス
東京海上日動の自動車保険に加入している場合、インシデント対応サービス提供時に把握した事故・トラブルの状況をプレミア・エイドと東京海上日動で連携することで円滑な事故対応サービスを提供する。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。