ホンダの米・航空機事業子会社ホンダエアクラフトカンパニー(Honda Aircraft Company 以下、HACI)は、12月20日、日本の型式証明を取得した小型ジェット機「ホンダジェットエリート(HondaJet Elite)」について、国内初号機を顧客である実業家の堀江貴文氏らに引き渡すセレモニーを開催した。
世界一のデリバリー数を誇る小型ジェット機
ホンダジェットは、同社が2015年から販売している小型ビジネスジェット機。
欧米やアジア諸国を中心にデリバリーしており、2017年には小型ジェットカテゴリーにおけるデリバリー数が43機となり世界第一位を獲得。2018年上半期(1〜6月)もデリバリー数17機で同カテゴリーの世界トップを維持している。
その最新モデルとなるホンダジェットエリートは、2018年5月にスイス・ジュネーブで開催された航空機ショー「EBACE2018」で発表。主翼上面のエンジン配置や自然層流翼型、一体成型複合材胴体など随所に同社独自技術が盛り込まれているのが特長だ。
全長17.80フィート(5.43m)、全高4.83フィート(1,47m)、全幅5フィート(1.52m)というコンパクトな機体ながら、最大巡航速度422ノット(約782km/h)、最大運用高度4万3000フィート(約1万3106m)を発揮。同カテゴリーでトップクラスの飛行性能と航続距離2661kmという高い燃費効率を誇る。
また、定員数で乗員2名+乗客5名(または乗員1名+乗客6名)という機内は、快適で広々としたキャビンを持ち、機体価格525万米ドル(約5億8000万円)はこのクラスのジェット機としては比較的リーズナブルだ。
2018年4月に米連邦航空局(FAA)、5月には欧州航空安全局(EASA)の型式証明を取得した同機は、日本でも5月に型式証明申請を行い、翌6月からは受注を開始。
前述の通り、12月7日に国土交通省航空局から日本における型式証明を取得し、今回の初顧客への引き渡しに至っている。