地域モビリティを支える自動運転技術で協業
自動運転の民主化を目指すティアフォー( TIER Ⅳ )とスズキは6月17日、地域モビリティを支える自動運転技術の研究開発を行うこと。更にその社会実装を進めることを目的に資本業務提携を行うことで合意した。
両社はティアフォーの拡張性の高いソフトウェアプラットフォームと、スズキの「小・少・軽・短・美」を徹底した製造ノウハウを掛け合わせ、新たな自動運転移動サービスの創出を目指すとしている。
ティアフォーは、「自動運転の民主化」をビジョンに掲げ、自動運転用のオープンソースソフトウェアの「Autoware」を活用した拡張性の高いソフトウェアプラットフォームを展開。それらの活動を介して市場要求に応えた多様なソリューションを展開している。
先の通り、開発しているソフトウエア自体をオープンソースとして発信しているため、世界各地のパートナーとの協力関係が進み、結果、Autowareが生み出すエコシステムを通じて、個人・学術機関・企業などの法人組織など、多くのステークホルダーと共に自動運転技術の可能性を拡大しながら、より良い社会の実現を目指している。
一方のスズキは、社是の第一に「お客様の立場になって価値ある製品をつくろう」を掲げており、この創業の原点である「お客様の立場になって」を体現し、生活に密着したインフラ企業を目指している。
その活動の一つとして、路線バスの廃止など交通空白地となった地域の住民の足となる自動運転移動サービスを開発するため、浜松市において自動運転技術を活用したスマートモビリティサービスの事業化にも取り組んでいる。
また空飛ぶクルマの製造体制の確立に乗り出したり、海外のモビリティベンチャーとの連携でも積極姿勢を見せており、そもそも同社は地域に根ざした軽自動車を主力とするだけに、自動運転車の開発に際しては他社とは全く異なる視点でのモビリティすが登場してくる可能性も有り得る企業だ。
そんな両社は、この提携を通じて、自動運転移動サービスを支える技術開発を加速させ、人と社会に必要とされる多様な地域モビリティの発展に貢献していくと謳っている。
今後は、ディアフォーのオープンソース志向と、最も地域に根ざした自動車会社であるスズキとの協業により、求め易い価格の身近な自動運転車両が販売・提供され、それが今後、日本国内の津々浦々の地域社会へ浸透して行くことになるのか。また、それがどのような乗り物になるのか、両社の組み合わせが新たな自動運転車の誕生に繫がることに期待したい。
両社の企業概要は以下の通り
名称 :株式会社ティアフォー
設立 :2015年12月
代表者 :代表取締役社長 加藤 真平
事業内容 :自動運転システムの開発およびプラットフォーム事業
WEBサイト: https://tier4.jp/
スズキの概要
名称 :スズキ株式会社
設立 :1920年3月
代表者 :代表取締役社長 鈴木 俊宏
事業内容 :四輪車・二輪車・船外機・電動車いす等
WEBサイト: https://www.suzuki.co.jp/