東日本高速道路(NEXCO東日本)と中日本高速道路(NEXCO中日本)、西日本高速道路(NEXCO西日本)の3社は1月20日、並行する一般道路の沿道環境改善を目的に、現行の高速道路の深夜割引について見直しを行うと発表した。
見直しでは、割引適用時間帯の走行分のみが3割引に、割引適用時間帯の拡大(0時から4時 ⇒ 22時から翌5時に)などが実施される。なお、具体的な割引の見直し運用開始時期については、改めて告知するとのこと。
0時から4時までの間に高速道路をETCで通行する車両を対象に料金を3割引する「高速道路の深夜割引」。この割引制度を巡って、昨年8月4日、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会は、深夜割引適用待ちの車両の滞留等の課題を踏まえ、割引が適用される時間帯の走行分の料金を対象として割り引くことや、トラック運転者の負担軽減等のため、割引適用時間帯の拡大について検討する必要があるとの中間答申をまとめた。
この中間答申に基づき、NEXCO東日本とNEXCO中日本、NEXCO中日本の高速3社は、国土交通省と共に深夜割引の見直しに関する検討を実施、その結果、現行の深夜割引を2024(令和6)年度中を目処に、以下のように見直す方針を固めた。
<見直しの概要>
・深夜割引適用時間帯に走行した分のみ3割引とする。
・深夜割引の適用時間帯を22時から翌5時に拡大する。
・深夜割引の見直しに併せて、400km超の長距離逓減制を拡充。
なお、今回の見直しでは、割引見直し運用開始後の激変緩和のため、以下の措置も実施されると云う。
<割引見直し運用開始後の激変緩和措置>(5年程度)
・深夜割引適用車両の内、1,000km以上走行した場合は、1,000kmを超える部分を割引対象走行分に追加。
・22時台に高速道路を流出した車両について、22時台に走行した分は、深夜割引の割引率を2割とする。
※今回の見直しに際して、深夜割引を「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型による割引制度に変更する(長距離逓減制の拡充は除く)。
※今回の見直しに際して、割引適用時間帯の走行分を把握するため、高速道路上へのETC無線通信専用アンテナの設置やシステム改修等を行う必要があるが、世界的な半導体不足の影響により、導入時期が変更になる場合がある。