TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は5月16日、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第3大会(第7戦、第8戦、第9戦)の結果を発表した。
スーパーフォーミュラ・ライツの第3大会は、5月15日(土)と16日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催。梅雨入りしたばかりのオートポリスは悪天候に見舞われ、予選と第9戦は中止に。実施された第7戦、第8戦もウェットコンディションでのサバイバル戦となったが、TGR-DCドライバーの平良響(TOM’S)が両レース共に4位入賞を果たした。
今季の同シリーズは全6大会17戦で行われるため、早くも前半戦最後の大会を迎えた。今季の同シリーズにはTOYOTA GAZOO Racingドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の支援ドライバーとして、小高一斗と平良響(TOM’S)がシリーズエントリー。小高は今大会も、併催のスーパーフォーミュラに小林可夢偉の代役として出場するため、今大会はTGR-DCレーシングスクール支援ドライバーとしてFIA-F4選手権にフル参戦している野中誠太(TOM’S)がスーパーフォーミュラ・ライツに出場する。
開幕大会の富士では代役参戦の野中が第2戦で3位に入り初表彰台を獲得。第2大会の鈴鹿ラウンドでは、平良が第6戦で3位の初表彰台を獲得している。
予選
15日(土)の午前11時20分から予定されていた予選は、悪天候のために行われず、前日夕方に急遽設けられた最後の専有走行のタイムでグリッドが決定された。このセッションでは野中が3番手タイムをマーク。平良は木曜日、金曜日にもクラッシュを喫し、車両は修復されて走行できたものの、セッティングを詰め切れず、7番手。この後、他車のグリッド降格により6番手から第7戦の決勝に臨むこととなった。
第7戦決勝
15日(土)は朝からの雨により、当初夕方に予定されていた第7戦決勝を、予選の時間に行うことと変更された。午前11時35分にスタートの予定であったが、大粒の雨に見舞われ、2度にわたりスタートは順延。ヘビーウェットコンディションの中、午前11時54分にセーフティカー先導でスタートが切られた。
3周目を終えてセーフティカー待避の予告が出されたが、再スタート直前に、最終コーナー手前で首位走行中の車両がスピン。これで野中は2番手からのスタートとなった。4周目に再スタートが切られると、野中は後続車両に1コーナーでかわされ3位へ。その直後、またも首位走行中の車両がクラッシュしセーフティカーが導入。これでまた2位へと上がった野中であったが、7周目に再スタートが切られると、8周目にスピンを喫しグラベル上でストップ。無念のリタイアとなった。
平良は6番手グリッドから、上位の脱落もあり4位へポジションアップ。野中が止まったことで3位へと順位を上げたが、8周目の最終コーナーでオーバーラン。4位へと後退。レースは相次ぐアクシデントで9周目に3度目のセーフティカーが導入されると、先導走行のまま規定の30分が経過し、11周でレースは終了。平良は4位でチェッカーを受けた。
第8戦決勝
16日(日)、朝からサーキットは濃い霧に包まれたため、午前8時25分から予定されていた第8戦の決勝レースは天候回復を待ってスタートが順延。しかし、なかなか天候は回復せず、サポートレースやスーパーフォーミュラのフリー走行もキャンセルとなる中、午後12時半から予定されていた第9戦の決勝は中止とされ、この時間帯に第8戦の決勝レースが、予定の21周より14周へと短縮されて行われることとなった。
スターティンググリッドは、14日(金)の夕方に行われた専有走行3回目のセカンドベストタイムで決定。雨はほぼ降っていないものの、路面はかなり水が残った難コンディションの中、野中が6番手、平良は7番手から、午後12時25分にセーフティカー先導でレースが開始された。
セーフティカーに先導されたままの周回中に雨が強まり、8周にわたって走行が続いたが、9周目に再スタート。この時点で規定レース時間の30分は残り3分を切っており、2周での超スプリントレースとなった。
セーフティカー中に上位の1台がピットイン、また先頭の車両もスリックタイヤを履いていたため後退したことで、野中は4位、平良が5位へとポジションアップ。しかし、再スタート直後の9周目に、4位を争う2台は接触し、平良がハーフスピン。その後、平良は野中をかわし、さらに前を行く車両との差を詰めたが、残り周回はなく、0.27秒届かず平良は4位フィニッシュ。野中は5位でレースを終えた。