中山 友貴、金曽 裕人監督、嵯峨 宏紀
TOYOTA GAZOO Racingは10月24日、SUPER GT第6戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」GT300クラスで、嵯峨/中山友貴組プリウスが今季初勝利したことを発表した。
SUPER GT第6戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」が10月23日(土)、24日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催。オートポリスは、昨シーズンは新型コロナウイルスの影響でSUPER GTは行われなかったため、2年ぶりの開催となった。
全8戦で争われている2021年シーズンのSUPER GTも今大会を含め残すところ3戦。次戦第7戦はサクセスウェイトが半減、そして最終戦はサクセスウェイトなしで戦われるため、今大会が最大のサクセスウェイトを搭載しての戦いとなる。
GT500クラスのKeePer TOM’S GR Supra 37号車のシーズンエントリードライバーとして登録されていたものの、これまで新型コロナウイルス感染防止対策により入国できずにいたサッシャ・フェネストラズがついに入国を果たし、今季初出場。これに伴い、ここまでの5戦、フェネストラズに代わって37号車をドライブしてきた阪口晴南は、本来のGT300クラスの96号車をドライブした。
■予選
23日(土)はやや風が強く肌寒いものの好天に恵まれ、午前中の公式練習走行で赤旗が多発したことによる遅延で予定よりも15分遅れの午後1時55分、気温14度、路面温度26度というコンディションでノックアウト方式の予選が行われた。
GT300クラスは、台数が多いためQ1を2グループに分けて実施。A組では中山裕貴がアタックした31号車がトップタイムをマーク。織戸学のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車が2番手で続き、2台のプリウスがQ2へと進出。ジュリアーノ・アレジがアタックを担当したarto RC F GT3 35号車は惜しくも9番手。第3戦で初勝利を挙げ、100kgのサクセスウェイトを積むたかのこの湯 GR Supra GT 244号車は三宅淳詞のアタックもタイムが伸びず13番手に終わった。
B組では66kg、87kgとそれぞれサクセスウェイトの重い埼玉トヨペットGB GR Supra GT 52号車とSYNTIUM LMcorsa GR Supra GT 60号車が川合孝汰、河野駿佑のアタックで2,3番手と速さを見せた。そして今季初めて96号車を駆る阪口晴南も5番手タイムをマークしQ2進出を決めた。
Q2では、31号車を駆る嵯峨がコースレコードを更新する見事な走りで、2020年の第3戦鈴鹿以来となるポールポジションを獲得。吉田広樹の52号車が3番手。新田の96号車が5番手、吉本大樹の60号車が6番手、永井宏明の30号車が14番手グリッドから決勝レースのスタートを切ることとなった。
3番手グリッドを獲得した埼玉トヨペットGB GR Supra GT 52号車(吉田 広樹/川合 孝汰)
■決勝
24日(日)はやや肌寒く感じられる曇り空の下、気温16度、路面温度19度というコンディションで午後1時30分より65周で争われる決勝レースのスタートが切られた。
GT300クラスでは、ポールポジションからスタートした中山裕貴の31号車がポジションをキープ。2度にわたるセーフティカー導入によりマージンは帳消しになったものの、ドライバー交代後も、全車がピットを終えると首位に復帰した。その後方には、新田がスタートを担当した96号車が、こちらも好ピット判断で阪口晴南へと交代後、2位にポジションアップ。吉田へと交代した52号車が4位で続く形となった。
首位に立った嵯峨の31号車は、ハイペースで後続を引き離し独走。2位の96号車は、今季初めて96号車を駆る阪口晴南が健闘を見せ、中盤は後続からの猛追を受けるもこれを凌ぎきって2位をキープ。その後方では、52号車が激しい3位争いを終盤まで繰り広げた。
31号車は、最後はややペースを抑えながらも2位に10秒以上の大差をつけ、ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利。31号車としての勝利は2016年菅生大会以来5年ぶり。ベース車両をプリウスPHVにチェンジしてから初の勝利となった。
そして96号車が2位で続き、今季初の表彰台を獲得。52号車は猛追叶わず、コンマ3秒差で表彰台を逃し4位でフィニッシュした。
TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車(嵯峨 宏紀/中山 友貴)
K-tunes RC F GT3 96号車(新田 守男/阪口 晴南)
■SUPER GT 2021年 第6戦 オートポリス 決勝結果:GT300