TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は8月16日、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦イープル・ラリー・ベルギーの結果を発表した。
ベルギーは、これまで1度もWRCを迎えたことがなかったが、2021年、ターマック(舗装路)イベントの、イープル・ラリーが初めてWRCに昇格。トヨタのドライバーは全員このラリーへの出場経験がなく、未知なるステージへの挑戦となった。
8月13日(金)、ベルギー西部イープルのサービスパークを中心にデイ1として7本のステージが行なわれ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(ヤリスWRC 69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合6位につけた。
なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより今回もヤリスWRCで出場の勝田貴元は、今回新たにコンビを組むことになったコ・ドライバーのキートン・ウイリアムズと共に、オジエに次ぐ総合7位で1日を終えた。
競技2日目デイ2では、デイ1で総合4、5、6位につけたロバンペラ、エバンス、オジエの3人は、表彰台の獲得を目指して激しいアタックを敢行。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合4位に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合5位となった。勝田貴元は、総合6位につけていたが2本目のSS10でコースオフとなった。
最終日デイ3は、ベルギー東部のスパ・フランコルシャン・サーキットを中心に行われ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(ヤリスWRC 69号車)が総合3位で、前戦ラリー・エストニアでWRC初優勝を飾った20歳のロバンペラが、今シーズン3回目の表彰台を獲得した。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が総合4位で、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合5位でフィニッシュ。チームとオジエは、マニュファクチャラーおよびドライバー選手権首位の座を堅守した。
WRC次戦は、9月9日から12日にかけてギリシアで開催される「アクロポリス・ラリー」。神々のラリーとも呼ばれるこのイベントは1951年に初めて開催され、WRC初年度の1973年からシリーズに組み込まれた非常に歴史のあるラリーとなる。2013年の大会を最後にWRCとしては開催されていなかったが、2021年8年ぶりにWRCに復帰。過去にもラリーの中心となったことがある、ギリシア中部のラミアをベースに競技が行われる。ステージはグラベル(未舗装路)で、大きな石が転がる荒れた路面も多くある、非常に過酷なラリーとして知られている。