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2021年11月22日【イベント】

TGR勝田、WRC最終戦で総合7位フィニッシュ

NEXT MOBILITY編集部

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TOYOTA GAZOO Racingは11月22日、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「ラリー・モンツァ」で、セカンドベストタイムを2回記録するなど速さを示し、総合7位でフィニッシュしたことを発表した。

 

初めてWRCとして開催された2020年のラリー・モンツァでは、勝田は最後のパワーステージを制し、WRCで初のベストタイムを記録した。北イタリアのミラノ近郊にある、有名なモンツァ・サーキットを中心に開催されるこのラリーは、基本的にはターマック(舗装路)ラリーだが、サーキット内の往年のオーバルコースのバンク、F1世界選手権も開催されるレーシングコース、未舗装の施設道路などを使う特殊なコース設定を特徴とする。さらに、モンツァの東北に位置するベルガモ周辺の山岳道路を走行する、一般的なターマックの峠道もステージ全体の半分以上の距離を占めている。

TOYOTA-GAZOO-Racing・ロゴ

勝田は、金曜日の朝に行われたオープニングの山岳ステージ群では、濃い霧と湿った路面を警戒してやや慎重なスタートを切った。しかし、午後のモンツァ・サーキットでは力強い走りを示し、2回の5番手タイムを記録して総合6位にポジションアップ。一日の最後のSS7では2番手タイムを記録した。

 

競技2日目の土曜日の午前中には、山岳ステージでも自信とスピードを高め、SS9では4番手タイムとなった。その後サーキットに戻り、SS12でも4番手タイムを刻むなど上昇気流をつかみ、サーキット内のみを走行する最終日の日曜日もその勢いを維持。オープニングのSS14を4番手タイムで走り、総合5位とライバルとの差を縮めた。

 

しかし、続くSS15のシケインでコンクリートブロックにハイスピードで当たってしまい、サスペンションにダメージを負ってタイムを失い、総合7位に後退。幸いにしてステージの直後に15分間のサービスが設けられていたため、チームのメカニック達は短時間でダメージを修理。勝田はボーナスポイントがかかる、最終のパワーステージに駒を進めることができた。

 

そして迎えたパワーステージで、勝田はメカニック達の努力にも報いるべく渾身のアタックを敢行。今大会2回目となるセカンドベストタイムを記録し、ポジティブな形で長かったシーズンを締めくくった。また、パワーステージで得たボーナスの4ポイントによって、勝田はドライバー選手権7位を獲得した。

 

 

 

 

 

勝田貴元
今回のラリーは、自信をつけようとして臨みました。サーキットのステージではスタートからとても良い感触が得られました。山岳ステージについてはさらなる改善の必要性を感じましたが、どこでタイムを失っているのかは分かりました。2日目にはフィーリングが向上し、より積極的に攻められるようになりました。日曜日の終盤にはほんの僅かな、しかし愚かなミスをして順位を落としてしまいましたが、最終ステージを走ることができるようにマシンを修理してくれたチームに感謝します。その最終のパワーステージでは2番手タイムを記録することができたので、今回のラリーではいくつかポジティブな収穫があったといえます。今シーズン、サポートしてくれた全ての人に感謝しています。

 

ユホ・ハンニネン(インストラクター)
タカにとって厳しいラリーがしばらく続いていたので、モンツァでの目標はしっかりと走ってシーズンを終えることでした。金曜日のコンディションは路面のグリップ変化が激しくトリッキーで、彼はあまり自信を持つことができませんでした。しかし、土曜日はすぐにクルマと自分のドライビングに自信を持てるようになり、タイムも向上しました。日曜日は、順位を上げようとトライしていた時にコンクリートブロックにぶつかってしまいました。しかし、サービスでメカニックたちによってクルマは修理され、リタイアすることなく最終ステージに臨み、完走できたので本当に良かったですし、パワーステージではとてもいい走りをしました。クルマはけっして完璧な状態ではありませんでしたが、自分がミスをしたステージでいいタイムを出したので、とても良かったと思います。最終的には良い形でシーズンを終えることができたので、この後は来シーズン、そしてラリー・モンテカルロに向けて集中して取り組むことができます。

 

ラリー・モンツァの結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(トヨタ ヤリス WRC)2h39m08.6s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC)+7.3s
3 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+21.3s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+32.0s
5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m32.0s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ ヤリス WRC)+2m34.5s

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。