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2024年11月13日【イベント】

TGR、WEC・2025シーズンの参戦体制を公表

坂上 賢治

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TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、先のFIA世界耐久選手権(WEC)2024のトップカテゴリーであるハイパーカークラス最終戦に於いて6シーズン連続でのマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。そんな同チームは11月13日、来季2025年シーズンのドライバーラインナップを発表した。

 

それによると来季もハイパーカークラスに参戦。タイトル防衛と共にル・マン24時間レースでの6回目の勝利を目指すべく、レース用ハイブリッド・パワートレーンを搭載したGR010 HYBRIDの2台体制で挑むという。

 

ドライバーラインナップは今季に引き続き、WECでの優勝や世界チャンピオンを経験した実力のあるドライバーを揃え、TGRの使命である「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」、及び「モータースポーツの魅力と持続可能なモータースポーツ活動の追求」に引き続き貢献していくと述べている。

 

より具体的な布陣でGR010 HYBRID 7号車については、小林可夢偉選手、マイク・コンウェイ選手、ニック・デ・フリース選手の2年目を迎えるトリオで、今季以上の好成績を目指す。なお7号車は2024年シーズンに1勝を挙げ、小林選手とデ・フリース選手はドライバーズ選手権で3位となっている。

 

もう1台のGR010 HYBRID 8号車は、過去3シーズンの間に2回の世界チャンピオン、及び1回のル・マン優勝を果たしているセバスチャン・ブエミ選手、ブレンドン・ハートレー選手、平川 亮選手の3人で更なる記録更新を目指す。なおブエミ選手は2012年のル・マン24時間でWECにデビューし、チームに最も長く在籍しているドライバーとなった。

 

2025年のWECシーズンは、2月28日(金)のカタール戦を皮切りに、11月8日(土)のバーレーン戦までの全8戦が予定されている。第93回ル・マン24時間レースは6月14日~15日、TGRのホームレースである富士6時間レースは9月28日(日)に開催される予定だ。

 

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マイク・コンウェイ選手(左)、小林可夢偉選手(中央)、ニック・デ・フリース選手(右)

 

小林可夢偉選手(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):2025年シーズンもドライバーラインナップにトップドライバーが揃い、自分もまたその一員となれて嬉しいです。ドライバー全員、そしてチーム全体のチームスピリットと一体感は、年を追うごとに、レースを重ねるごとに強まっています。

 

今年もトヨタとパートナーの皆様の大きなサポートのおかげで、何度か良い結果を残すことができました。しかし、我々はさらなる成功を目指しています。WECハイパーカーカテゴリーでの競争は大変な挑戦であり、非常に強力なライバルとの戦いですが、これまでも全てのレースでパフォーマンスを向上させるための努力を続けてきましたし、来シーズンも続けていきます。

 

トヨタファミリーの一員として、変わらないラインナップによりお互いを知り尽くしたドライバーとチームメンバーで、耐久レースの世界での成功を目指し戦います。2025年への挑戦へ向け、チームの士気は高まっています。

 

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マイク・コンウェイ選手(7号車 ドライバー):2025年もTOYOTA GAZOO Racingの7号車のドライバーとして走れることに、興奮が抑えきれません。このチームで過ごしてきた、この10年間は喜びであり、本当に家族の一員であるように感じています。

 

今年は我々にとっては色々あった1年でしたが、ドライバーとして上手くやれたと思いますし、強力なチームスピリットと共に非常に楽しく過ごせた1年でもありました。お互いに、常に最高レベルのパフォーマンスを発揮するよう刺激し合っており、本当に楽しいです。2025年のスタートが待ちきれません。

 

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ニック・デ・フリース選手(7号車 ドライバー):来年も可夢偉とマイクとともに7号車で走れることを嬉しく思います。今年は私にとっては7号車のドライバーとして初めてのシーズンでしたが、素晴らしい1年を共に過ごすことができました。もちろん浮き沈みもありましたが、全体的には素晴らしい経験でした。

 

2025年もこのチームの一員として走れることは本当に嬉しく、名誉に思っていますし、楽しみです。TOYOTA GAZOO RacingはWECで多くの歴史と、コースでの偉大な記録を残していますが、我々にはそれをさらに拡げていく、大きな野望があります。来年も勝利とチャンピオン獲得を目指し戦い続けます。

 

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ブレンドン・ハートレー選手(左)、セバスチャン・ブエミ選手(中央)、平川亮選手(右)

 

セバスチャン・ブエミ選手(8号車 ドライバー):このチームは私の家族にとっても大きな存在です。私の家族は50年以上トヨタの販売店を経営しており、私はトヨタに囲まれて育ちました。子供の頃、ジュネーブ・モーターショーでGT-One(TS020)と一緒に写真を撮ったことを覚えています。

 

初めてのシーズンだった2012年からチームの一員として、これまでに多くの好成績を収めることができたことは素晴らしいことです。さらなるル・マンでの勝利と世界チャンピオン獲得のチャンスを与えてくれたTOYOTA GAZOO Racingの皆様に感謝しています。

 

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ブレンドン・ハートレー選手(8号車 ドライバー):TOYOTA GAZOO Racingで引き続き走れることはとても嬉しいですし、そのチャンスを与えてくれたチームとトヨタに本当に感謝しています。8号車の2024年シーズンは理想的ではありませんでした。

 

チャンピオンとしてシーズンに臨み、ル・マンでも活躍できることを期待していましたが、いつも望み通りに行くものでもないのがモータースポーツです。しかし、我々の士気は高く、周りには心から信頼できるチームメンバーがいます。2025年もみんなと一緒に、世界チャンピオンとル・マンに挑戦できるのがとても楽しみです。

 

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平川亮選手(8号車 ドライバー):TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECに参戦して4年目のシーズンを迎えられることを嬉しく思います。もちろん、ル・マンの勝利とチャンピオン獲得を目指しますが、ハイパーカーには新たなメーカーも参入してきますし、来年も厳しい戦いになるでしょう。

 

しかし、我々にはそれに負けないポテンシャルとチームスピリットがあります。トヨタとパートナーの皆様のサポートのおかげで、我々は強くなれると確信していますし、その一員として新たなシーズンに挑戦するのを楽しみにしています。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。