TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は2月7日、TGR WRCチャレンジプログラムに新しく参加する、日本の若手ドライバー3名(小暮ひかる、大竹直生、山本雄紀)を発表した。
プログラムへの参加が決まった3名のドライバーは、同日よりWRCチャレンジプログラムのドライバーとして、ペースノートの作成とRally4車両の走行を中心としたトレーニングを開始。4月上旬にはTGR-WRTが拠点を置くフィンランドに居を移して厳しいトレーニングを集中的に行い、夏以降はRally4車両でフィンランドや欧州のいくつかのラリーに参加する予定だ。
WRCチャレンジプログラムは、日本からWRCのトップレベルで活躍できる可能性を秘めた才能ある若手ドライバーを発掘し、育成するために2015年にスタートした。最初の選抜で選ばれた2名のドライバーのうちの1名である勝田貴元は、今年、TGR-WRT Next GenerationチームからGR YARIS Rally1でWRCにフル参戦。ラリー経験がほとんどない状態でWRCチャレンジプログラムに参加した勝田は、2021年のWRCサファリ・ラリー・ケニアで自身初の2位表彰台を獲得するまでに成長し、現在もさらに多くの学びを重ねている。
TGRは、次世代のドライバーにも同様の機会を提供するため、2021年8月に新規参加者の募集を開始し、2022年1月末には60名もの応募者の中から選ばれた8名が、TGR-WRTが本拠地を置くフィンランド・ユヴァスキュラで2週間のトレーニングキャンプに参加した。
トレーニングキャンプでは、市販車のGR YARIS、クロスカート、Rally4車両によるドライビング技術や、フィジカル面、メンタル面におけるテストを実施した。選考は、ドライバーとしてWRCで通算15回の優勝を挙げたチーフ講師のミッコ・ヒルボネン、ヨウニ・アンプヤ、ユホ・ハンニネンが担当。今回の選考においては、現時点のスキルレベルよりも、プロのラリードライバーになるためのポテンシャルを考慮し、学習能力と適性を重視したとしている。
■ドライバー プロフィール
大竹 直生/Nao Otake
年齢:21歳(2000年6月21日生)
経歴:大阪府出身。
14歳からダートトライアルを始め、17歳で、全日本ラリー選手権で複数回優勝経験のある奴田原文雄率いるNUTAHARA RALLY SCHOOLのジュニアチームに参加。
18歳でラリーを始め、2021年全日本ラリー選手権
JN3クラスで3勝を挙げ、タイトルを獲得
小暮 ひかる/Hikaru Kogure
年齢:20歳(2001年4月19日生)
経歴:群馬県出身。
2006年にカートを始め、2017年まで幅広くレース活動を行う。2020年にTRDラリーカップでラリーデビューを果たす。
2021年にはJAF東日本ラリー選手権にBC2クラスで参戦し、第2戦で優勝、ランキング2位を獲得。
山本 雄紀/Yuki Yamamoto
年齢:24歳(1997年2月23日生)
経歴:京都府出身。
2018年TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge参戦、ラリーを始める。
2021年には全日本ラリー選手権の最終2戦に出場、JN6クラスで2勝を挙げる。