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2024年4月9日【エコノミー】

テラチャージ、宮城県石巻市とEV充電器設置で連携

坂上 賢治

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齋藤 正美石巻市長によるEV公用車への充電デモの様子

 

EV充電インフラ事業のTerra Charge(テラチャージ)は、宮城県の石巻市と「石巻市とTerra Charge株式会社とのカーボンニュートラルに関する連携協定」を3月21日に締結したことを発表(4月9日)。

 

協定の締結とEV充電器の設置・供用開始を記念して齋藤 正美(さいとう まさみ)石巻市長、Terra Chargeの営業部の本郷 真平(ほんごう しんぺい)自治体統括責任者が出席。「カーボンニュートラルに関する連携協定締結式」を執り行った。

 

これにより石巻市内9か所の公共施設にテラチャージのEV充電器を18口(18基)が設置された。なおテラチャージが宮城県内の自治体と協定を締結するのは石巻市が初となった。

 

写真右が齋藤 正美様石巻市長。左はテラチャージ営業部 本郷 真平自治体統括責任者

 

締結式の壇上で齋藤 正美(さいとう まさみ)石巻市長は、「本日、テラチャージ株式会社様と本協定を締結できましたことは、今後のカーボンニュートラルに向けた取り組みにおいて、大変心強いものであり、心より厚く御礼を申し上げます。

 

さて、本市では、テラチャージ株式会社様より公共施設へのEV充電インフラの共同設置について御提案を受け、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として、公共施設9か所に18基のEV充電インフラを設置し、これを一つの契機として、温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティを表明しております。

 

テラチャージ株式会社様におかれましては、多数のEV充電インフラ導入実績をお持ちであり、本日締結させていただきました協定によって、相互の連携を強固なものとし、充電インフラの整備を通して、EVの普及促進が図られ、カーボンニュートラルへの取り組みにつながるものと期待いたしております」述べた。

 

 

これを受けてTerra Charge営業部の本郷真平(ほんごう しんぺい)自治体統括責任者は、「この度は石巻市様と協定を締結し、市内のEV充電インフラの拡充、そして今後のカーボンニュートラルに向けて貢献できることを大変嬉しく思います。当社として、宮城県内で協定を締結し公共施設へEV充電器を設置したのは石巻市様が初となります。

 

EVをお持ちの方には、今回設置したEV充電器をぜひご利用いただきたいと思います。また、EVの購入を検討中の方も、利便性の高いアプリで市内の公共施設で充電ができることが充電への懸念の解消に繋がればと思います。

 

また、今回市内に設置したEV充電器は、EVを充電するだけでなく、災害時は無償開放することが可能です。EVには蓄電機能があり、災害が発生した際、まだ電気が復旧していない地域に充電したEVを走らせることで、電気を供給することができます。当社の取り組みで石巻市内の防災レジリエンス向上にも貢献し、引き続きサポートしていきます」と語った。

 

なお連携の背景には、経済産業省がEV充電器の設置目標を2030年までに30万口(現在3万口)とするなどの充電環境の整備を全国で求めていること。石巻市は令和6年2月15日に、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を表明していること。また併せて公用車への積極的なEV導入を推進していることなどあった。

 

そこでEV充電インフラの整備が、石巻市並びにテラチャージの双方で、共にシナジーが得られるものとして協定の締結に至った。その際、テラチャージが初期/維持・管理費用が無料の充電インフラの提供を実現していること。自社充電器が日本製で部品欠品リスクが少ないこと。課金決済と管理の機能があること。24時間365日対応のコールセンターがあることなども連携の要素となった。

 

協定の詳細は以下の通り

 

協定の概要
協定名:石巻市とTerra Charge株式会社とのカーボンニュートラルに関する連携協定
連携事項:
(1)地域のカーボンニュートラルに向けた取組みに関すること
(2)EV等の普及促進に関すること
(3)公共施設へのEV充電インフラの設置及び管理に関すること

 

 

EV充電器の設置場所
石巻市内の公共施設9か所にEV充電器を2口(2基)ずつ設置いたしました。
石巻市役所本庁舎に設置されたテラチャージのEV充電器

 

 

充電器の詳細
利用可能時間:施設の営業時間に準じます
料金:1時間あたり500円(税込)

 

 

利用方法
・Terra Chargeのモバイルアプリをインストール
・モバイルアプリにクレジットカード情報等を登録
・アプリで充電時間を設定
・支払いはアプリに登録したクレジットカードで決済

 

 

石巻市の概要は以下の通り

 

石巻市は、北上川の河口に位置し、宮城県北東部地域を代表する人口134,255人(2024年2月末日現在)の都市。伊達藩の統治下には、水運交通の拠点に位置する「奥州最大の米の集積港」として、全国的に交易都市として知られていた。

 

明治時代からは、金華山沖漁場を背景に漁業のまちとして栄え、現在も、金華山沖は世界三大漁場の一つに数えられ、かつお・いわし・さばなどの水産資源の宝庫となっている。また、昭和39年に新産業都市の指定を受けてからは、石巻工業港が開港するなど、工業都市としても発展を遂げてきた。

 

更に平成元年に石巻専修大学が開学するとともに、三陸縦貫自動車道の石巻までの延伸、石巻トゥモロービジネスタウン分譲開始、石巻港の整備、平成13年7月23日には、本市が進めるマンガランド構想の中核施設となる「石ノ森萬画館」が完成。平成17年4月1日には石巻地域1市6町が合併し、新・石巻市として新たなスタートを切った。

 

しかし、平成23年3月11日14時46分、東北地方太平洋沖地震発生。国内観測史上最大となるマグニチュード9.0。震度6強の激しい揺れと、その後に沿岸域全域に襲来した巨大津波は、本来市民を守るべき防潮堤を破壊し、多くの人命を奪い、私たちの住まいや働く場、道路や港湾、漁港など多くの財産が失われた。

 

死者3,178名、行方不明者422名(平成27年5月末)にのぼる未曾有の大災害となり、本市に深い傷跡と悲しみの記憶を残すこととなった大震災だが、震災後、国・県をはじめ、全国の企業や自治体、ボランティアの方々などによる多くの支援により、改めて「生きる力」となるコミュニティの大切さを学び、市民が一丸となった復旧・再生・発展へ向けて歩みだしている。

 

テラチャージアプリ
App Store:https://apps.apple.com/us/app/terra-charge/id1639315162
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.terramotors.terracharge

 

Terra Charge 株式会社
本社所在地:東京都港区芝浦1-1-1 浜松町ビルディング12階
代表者:代表取締役社長 徳重徹
設立:2010年 4月

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。