三菱自動車工業は8月11日、技術支援をする「チーム三菱ラリーアート」が、8月13日から19日までタイおよびラオスで開催される“アジアクロスカントリーラリー(以下、AXCR2023)”の参戦車両のシェイクダウンを、10日に実施したと発表した。
チーム三菱ラリーアートは、今年の大会に新型「トライトン」(T1仕様=改造クロスカントリー車両)3台体制で参戦。大会初日となる13日、タイ南部のリゾート地パタヤでセレモニアルスタートを行い、翌14日からはタイ南東部をカンボジア国境に沿うように東へ進み、19日にラオスの世界遺産であるプラーサート・ワット・プー近郊のゴールを目指す。
なお、このレースの模様は、三菱自動車の公式ホームページにある「AXCRスペシャルサイト 」でレポートされる。
チーム三菱ラリーアートは、雨季である8月に開催される今期のレースは、昨年とは異なり、ぬかるんだ泥道や川渡りなど従来のAXCRらしい難コースが予想されることから、これに対応すべく、国内外で2回に亘って合計約2,000kmに及ぶ耐久試験を行い、新型トライトンの信頼性・耐久性を確認しつつ、エンジンや足回りを最終調整して力強い走りと軽快なハンドリングを実現。
開幕に先立つ8月10日、タイのチョンブリ県シラチャにあるミツビシ・モータース(タイランド)・カンパニー・リミテッド(MMTh)のテストコースで行われた、AXCR参戦車両・新型トライトンのシェイクダウンでは、これらが狙い通りに仕上がっていることが改めて確認されたと云う。
AXCRに出場する四輪部門41台、二輪部門21台、サイドカー部門1台の合計63台は、8月13日にパタヤのウォーキングストリートでセレモニアルスタートを実施し、翌14日のレグ1から本格的なラリーをスタート。16日のレグ3のゴールであるウボンラーチャターニーまで、ぬかるんだマッドコースや岩屑が積み重なるような険しい道を駆け抜ける。
続く17日のレグ4では、タイの国境を越えてラオスを走行。木々が生い茂る高原エリアや水田地域を駆るコースが想定される同国は、雨量の多い南部に位置するため、スコールによるさらなるコース悪化も予想されると云う。そして最終日となる19日レグ6で、世界遺産であるプラーサート・ワット・プー近郊でゴールを迎える。
チーム三菱ラリーアート総監督の増岡浩氏は、今回のレースの意気込みについて、以下のように述べている。
「総監督としてチームを勝利に導くために、これまでラリーで培ってきたノウハウを活かし、チーム体制を整えながら、ラリーカーを仕上げてきました。新型『トライトン』はベース車両のレベルアップもさることながら、昨年の参戦結果を踏まえ、さらに速く・強く・壊れないクルマに仕上げ、シェイクダウンでもその十分な仕上がりを確認しました。チームを支えるサービス体制もしっかり作り込み、ドライバー、コ・ドライバーが持てる力を100%発揮できるよう、メンタル面もサポートしています。チーム全体がタフな挑戦に向けて準備万端です。連覇を目指して全力を尽くします」。