特殊車両の電装品開発・販売・取付を担うTCIは10月30日、NTTコミュニケーションズと連携。置き去り防止装置「SOS-0006(2022年11月販売開始・2023年2月にこども家庭庁の認定番号<A-007>を取得済み・2023年9月現在、全国5000台以上を導入)」にNTTドコモとNTTコミュニケーションズが提供する「かんたん位置情報サービス」の技術を取り入れ、子供の置き去りを遠隔地から検知が可能なシステムの提供を開始した。
同サービス製品は、置き去り防止システムを導入した園で、駐車場が園から離れた位置にある事業所でも、子供たちの置き去りを検知することが可能になるシステムだという。今後TCIは、全国の教育機関への導入を進め2024年までに300拠点に対するサービス提供を目指す。
そもそもTCIの園バス置き去り防止装置「SOS-0006」は、後方確認を促す「降車時確認式」と呼ばれるタイプの置き去り防止装置。
エンジン停止後、一定時間以内に後方の赤ボタンを押下げないと、大音量の外部スピーカー(約110dB)が発報するシステム。また取り残しに遭遇した子供がSOSボタンを押すことで外部スピーカー発報。外部に助けを求めることもできる。但し駐車場から施設まで距離がある園様は、その警告音が届かない可能性も有り得る。
そこで追加機能は、そこに「かんたん位置情報サービス」を連動させることで外部スピーカーが発報すると事前に指定した端末に向けてメールを送信。確認漏れのリスクを二重チェックで強化する。
昨年、静岡県で送迎バスでの園児置き去り事件が発生したことを受け、2023年4月より、通園バスへの置き去り防止システムの設置が義務づけられたため、車内確認の習慣化を促す装置として、置き去り防止システム自体は効果的な装置だが、今回の追加オプションは、その安全策を冗長化させることでヒューマンエラーによる見逃しリスクを低減・信頼感を更に高めた格好となる。なお同追加機能は別途、月額使用料が必要となる。
追加オプションの申し込みは11月1日から開始。問い合わせは、電話など(06-6151-3697/平日09:00~18:00)で受け付ける。