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2025年3月28日【イベント】

スズキ、2025年・鈴鹿8耐に極限の環境負荷低減を見据え参戦

坂上 賢治

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スズキは、来たる8月1日から3日掛けて、三重県鈴鹿サーキットで開催される「2025 FIM世界耐久選手権“コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会」に、昨年同様「エクスペリメンタルクラス(実験的クラス)」としての「チームスズキCNチャレンジ」体制で参戦する。

 

 

上記「チームスズキCNチャレンジ」は、スズキ社員で構成されるチーム体制であり、レーシングシーンに於いても環境負荷低減の推進を目指すなかで挑む。より具体的には、パートナー企業と連携し100%サステナブル燃料を使用(昨年は40%バイオ由来燃料を使用)。車体や参戦するチーム体制に及ぶまで様々なサステナブルアイテムを使いつつ、昨年の総合8位を超える成績を目指す。

 

耐久レースの厳しい条件下で「走る実験室」としての役割を持たせつつも、環境対策も最終リザルトに於いても昨年よりも高い目標を掲げて総力を挙げて取り組み、今後の製品へのフィードバックに繋げていきたいのだという。

 

 

昨年に続く8耐への取り組みに際し鈴木 俊宏 代表取締役社長は、「昨年の参戦は、我々にとって、全てにおいて新しい挑戦でしたが、ヨシムラジャパン様をはじめとする協力各社様のご尽力、ファンの皆様からの熱い応援を賜り、総合8位という結果に繋がりました。

 

今年も、当社のサステナビリティに関わる技術開発の一環として鈴鹿8耐に挑戦致します。これは単に活動の継続を意味するだけでなく、より高い目標を設定し、多くの課題を克服することを目的としており、パートナー企業様と一体となった製品作りを通してより良い未来の実現に繫がるものと考えています。皆様のご声援を宜しくお願い申し上げます」と述べている。

 

 

また実際にレースに参戦するスズキの二輪事業本部の長田中強氏は、「昨年はチームスズキCNチャレンジとして、環境負荷低減を図りながら鈴鹿8耐という過酷なレースを完走したことによって、内燃機関やモータースポーツの将来に向けて意義のある一歩を踏み出すことができました。

 

昨年の活動で明らかになった課題の克服と共に、本年はサステナブルアイテムの拡充を図り、更なるサステナビリティへの挑戦のための技術開発に取り組みます。CN=カーボンニュートラルの枠を超えて広く環境負荷低減をテーマに鈴鹿8耐に挑戦致します。応援を宜しくお願いします」と話している。

 

参戦に係る車両仕様や体制は以下の通り

 

参戦車両: 2025チームスズキCNチャレンジGSX-R1000R:新開発エンジン、新開発空力部品を採用

 

使用予定のサステナブルアイテム
燃料: トタルエナジーズ Excellium Racing 100(100%サステナブル燃料/Excellium Racing 100=EU公認の認証機関により適用されるマスバランスシステムに基づき認証された100%サステナブル製品)
タイヤ: ブリヂストン 再生資源・再生可能資源比率を向上したタイヤ
オイル: MOTUL バイオ由来ベースオイル
カウル: JHI 再生カーボン材(プリプレグ材)
フェンダー他: トラス Bcomp®(天然亜麻繊維複合材料 非漂白品 使用範囲拡大/スイスBcomp Ltd.の登録商標)
前ブレーキ :サンスター技研 熱処理廃止鉄製ディスク、サンスター技研/東海カーボン ローダストパッド
バッテリー: エリーパワー 車載LFPバッテリー、ピット電源供給用蓄電池
マフラー: ヨシムラジャパン 環境配慮型チタンTranTixxii®-Eco製サイレンサー(TranTixxii=日本製鉄株式会社の登録商標)
ユニフォーム: アールエスタイチ 100%再生生地のチームポロシャツ

 

 

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チーム体制(敬称略)
チーム名: チームスズキCNチャレンジ
テストライダー: 津田 拓也
プロジェクトリーダー兼チームディレクター :佐原 伸一
テクニカルマネージャー: 田村 耕二
クルーチーフ: 今野 岳

 

 

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チームスズキCNチャレンジ スペシャルサイト
https://www1.suzuki.co.jp/motor/8tai/2025/news_20250328.html

 

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<2024年の活動紹介>
2024 FIM世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会 決勝レポート

 

2024 FIM世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会 スペシャルサイト

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。