参戦車両のチームスズキCNチャレンジGSX-R1000R ヨシムラ SERT EWC CN 仕様
スズキは、7月19日(金)から21日(日)に三重県鈴鹿サーキットで開催される「2024 FIM世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会」に、燃料を含む複数のサステナブルアイテムを使用して参戦することを明らかにした(3月22日)。
そのなかでも今回スズキが使用する燃料は、40%バイオ由来のFIM公認サステナブル燃料。同燃料はFIM世界耐久選手権(EWC)の公式燃料ではないため、実験的クラスとして設定される「エクスペリメンタルクラス」での参戦となる。
このサステナブル燃料に加えて、同プロジェクトに賛同したパートナー企業様のタイヤ、オイル、カウル、ブレーキなどサステナブルな新技術の開発を兼ねた挑戦となる。
参戦チームは、スズキ社内で選抜したメンバーを中心に構成する「チームスズキCNチャレンジ」として、パートナー企業と共に課題を克服しながらレース完走を目指す。
今参戦は、耐久レースの厳しい条件の中での実走行を通して環境性能技術の開発を加速することを目的としており、参戦で得られる貴重なデータを検証することによってより高い目標を見出し、今後の製品への技術フィードバックを推進していくものだとスズキでは話している。
この挑戦についてスズキの鈴木俊宏 代表取締役社長は、「今回サステナブル燃料で鈴鹿8耐に参戦する機会をいただいた、FIM、EWCオーガナイザー、鈴鹿サーキット各位に感謝いたします。
スズキは、サステナビリティに関わる技術の開発促進に向け、経営資源の再配分に取り組んでまいりました。世界耐久選手権は長時間の連続走行を強いられるマシン、ライダー、チームにとって非常に過酷なレースです。
そこでサステナブル燃料やヨシムラジャパンをはじめとする協力各社様のサステナブルなアイテムの開発に挑戦できることは、スズキの環境性能技術向上のみならず、人材育成やモチベーション向上にもつながり、将来よりよい製品を作っていくことにもつなげられると考えています。皆様のご声援をお願い申し上げます」と述べた。
また同社の田中強 二輪事業本部長は、「二輪車にとって、特に中型や大型の二輪車にとって今後も必要と考えられる内燃機関でカーボンニュートラル実現を進めるために、今回の取り組みは非常に大きな意味を持つと考えています。
走行性能と同時に耐久性が求められる耐久レースという開発に最適な場を使って、燃料だけではなくさまざまなサステナブルアイテムを試し開発することは、広い意味で将来の二輪業界を元気にできる活動であると胸を張って言えます。
この参戦を今回限りとせず、来年以降さらに高い目標を掲げて継続する活動にできるよう、しっかり取り組みたいと思います。応援をよろしくお願いします」と語った。
使用予定のサステナブルアイテム
燃料 :エルフMoto R40 FIM 40%バイオ由来原料
マフラー :ヨシムラジャパン 触媒内蔵サイレンサー
タイヤ :ブリヂストン 再生資源・再生可能資源比率を向上したタイヤ
オイル :MOTUL バイオ由来ベースオイル
カウル :JHI 再生カーボン材(プリプレグ材)
前後フェンダー :トラス スイスBcomp(天然亜麻繊維を使用した革新複合材料)
前ブレーキ :サンスター技研 熱処理廃止鉄製ディスク、ローダストパッド(製造時や使用時の環境負荷低減を目指すもの)
バッテリー :エリーパワー 車載LFPバッテリー、ピット電源供給用蓄電池
チーム体制
チーム名 :チームスズキCNチャレンジ
ライダー :(3名)未定
プロジェクトリーダー兼チームディレクター :佐原 伸一