スズキは9月6日、インドのカーボンニュートラルの実現に貢献するバイオガス生産プラントの設置について、完全子会社の「Suzuki R&D Center India(スズキR&Dセンター・インディア)」を通じて、「National Dairy Development Board(全国酪農開発機構/以下、NDDB)」およびアジア最大規模の乳業メーカーである「Banas Dairy社 」(本社:グジャラート州)の3者間で合意したと発表した。
同日、インド大使館では、Banas Dairy社のチョードリー会長とNDDBのシャア会長兼社長、スズキの鈴木社長による契約締結式が催された。また式典には、シビ・ジョージ日本国駐箚(ちゅうさつ)インド共和国大使も出席し、歓迎と成功祈願の言葉を述べた。
スズキは昨年12月、NDDBおよびBanas Dairy社との間で、牛糞が発酵することで発生するバイオガスから自動車用燃料となるメタンを精製する実証事業開始に向けた覚書を締結し、検討を進めてきたが、今回の合意を機に、合計23億ルピー(日本円で約40億円)(予定)を投じて、グジャラート州バナスカンタ地域に、2025年より順次4つのバイオガス生産プラントを設置。
各プラントには、バイオガス充填スタンドを併設し、インドでマルチ・スズキが7割以上のシェアを有するCNG仕様車の燃料として販売していくと云う。
鈴木社長は、「スズキは、各国・各地域の情勢に適した方法で温室効果ガス削減に取り組んでおります。インドにおいても、削減効果の高いバイオガスに期待が寄せられており、バイオガス生産事業への積極的な取り組みを通じてカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。」と述べている。