スズキは5月31日、三重県鈴鹿サーキットで7月19日(金)から21日(日)まで開催される「2024 FIM世界耐久選手権〝コカ·コーラ〟鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会」に参戦する、「チームスズキCNチャレンジ」の参戦体制を発表した。
同社は今回、FIM世界耐久選手権(EWC)の公式燃料ではないサステナブル燃料を使用するため(40%バイオ由来のFIM<国際モーターサイクリズム連盟>公認サステナブル燃料)、実験的クラスとして設定される「エクスペリメンタルクラス」からの参戦となるなること。
また今プロジェクトに賛同するパートナー企業のタイヤ、オイル、カウル、ブレーキなどもサステナブルな新技術の開発を兼ねている。従って参戦車両は「GSX-R1000R ヨシムラ SERT EWC CN 仕様」、ライダーの3名については後述するが、チーム体制は、スズキ社内で選抜したメンバーを中心に構成され、先のパートナー企業と共に課題を克服しながらレース完走を目指す。
ライダーについては、現ヨシムラSERT Motulのライダーで、今年のル・マン24時間耐久レース(4月18~21日)の優勝にも貢献したエティエンヌ・マッソン(Etienne Masson)選手、2017年に「SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM」で鈴鹿8時間耐久ロードレースへの参戦経験がある濱原颯道選手、長年「GSX-R」でのレース経験があり、自身のチームを率いて鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦をしてきた生形秀之選手の3名体制で臨む。
今回の挑戦的な取り組みについて、スズキ二輪事業本部長の田中強氏は「内燃機関でカーボンニュートラル実現を推し進めることから、今回の取り組みは非常に大きな意味を持っています。
また走行中の絶対性能と共に耐久性が求められる耐久レースは、燃料だけでなく、様々なサステナブルパーツを試すことについても将来の二輪業界に貢献できる活動だと言えます。今回の活動を来年以降のモータースポーツ活動に活かしていきたいと思います」と述べている。
<チームスズキCNチャレンジ・体制>
– 参戦車両:GSX-R1000R ヨシムラSERT MOTUL EWC仕様をベースとしたCN仕様
– ゼッケン:#0
– 参戦クラス:エクスペリメンタルクラス
– ライダー/プロフィール:
・エティエンヌ・マッソン(Etienne Masson)選手(フランス)/2020年 FIM世界耐久選手権チャンピオン、2023年 同2位。(写真左)
・濱原 颯道(はまはら そうどう)選手(日本)/2021年 MFJ SUPERBIKE JSB1000年間2位。(写真中央)
・生形 秀之(おがた ひでゆき)選手(日本)/2022年 鈴鹿8時間耐久ロードレース4位。(写真右)
– チームディレクター:佐原 伸一氏
最後にスズキでは、今回の参戦で得られる貴重なデータを検証することによって、より高い目標を見出し、今後の製品への技術フィードバックを推進していくとしている。