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2023年9月11日【エネルギー】

スズキと静大、マイクロプラスチック判別技術を共同研究

NEXT MOBILITY編集部

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研究が行われる研究室の様子。

研究が行われる研究室の様子

スズキは9月11日、国立大学法人静岡大学 とタンパク質のプラスチックへの吸着特性を活かしたマイクロプラスチックの判別技術に関する共同研究契約を締結したことを発表した。

 

スズキでは、「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」の一環として、船外機に搭載可能なマイクロプラスチック回収装置(MPC)を開発し、これを一部機種に標準搭載して昨年7月より販売。またMPCで回収された物質を分析し、商品力向上に向けた開発も継続してきたという。

 

回収物には、マイクロプラスチックの他に砂や木くず、微小な海洋生物なども含まれるため、手作業と目視による分別には経験やスキルを必要とする。

 

また分析を国内外のモニタリングポイントではなく本社で行っているため、効率改善が課題になる。

 

 

そこで今回、微生物が持つ酵素やタンパク質を活用する研究に強みを持ち、その領域として、タンパク質の吸着特性についての知見がある静岡大学と共同研究を行うこととした。

 

この研究で使用されるタンパク質は、プラスチックに吸着し、着色させるという特性があり、それら組み合わせによって色にも違いが出せる。そこで同研究ではこれを活かして、回収したマイクロプラスチックにタンパク質を吸着させ、着色。

 

これにより、短時間で正確にプラスチックの特定や同種類の判別を可能にすると共に、AIによる画像認識技術を用いることで、国内外のモニタリングポイントからのデータの入手を容易に、タイムリーな開発に繋げていきたいとしている。

 

静岡大学との共同研究の開始にあたって、スズキのマリン事業本部 三嶋本部長は、「静岡大学様との共同研究を通じて、マイクロプラスチックの判別技術を取得し、海洋環境保護に対するお客様の関心と取り組みのサポートや、海洋環境の改善に貢献してまいります」とコメントしている。

 

なお、スズキには、MPC搭載の船外機を使用する人から、「自分で回収したマイクロプラスチックの量を簡単に把握したい」との要望が寄せられていることから、将来的には、この判別技術を実用化し、プラスチックの回収量や種類を画像認識で可視化し、海洋プラスチックごみ削減の取り組みがより身近に感じられるようにしていきたいとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。