一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF / Toyota Mobility Foundation)は5月29日、先より実施してきたサステナブル・シティズ・チャレンジ( TMF Sustainable Cities Challenge / TMFが2023年06月21日に開始を宣言した総額900万ドル規模の都市・イノベーターへの支援・助成活動 )の最終ステージを始動させる。
より具体的には、NPO法人のChallenge Works ( チャレンジワークス / 社会問題解決を目的としたコンテストの設計・推進を行う英国の非営利団体 )およびWRI (ワールド・リソース・インスティチュート/- World Resources Institute、ワシントンD.C.に本拠地を置き、地球環境や都市交通の課題に取り組む非営利団体 )と共同で、都市が直面する課題解決に向けたソリューションを展開するコンテスト形式の「サステナブル・シティズ・チャレンジ」に於いて、デトロイト(米国)・バラナシ(インド)・ベネチア(イタリア)の3都市を選定( 2023年11月 )。今後は、各都市がイノベーター募集など具体的な取り組みを順次開始する。
なお、この取り組みに係る進捗内容は「モビリティ障壁の克服」、「モビリティシステムの強化」、「低炭素社会の実現」をテーマとして都市を募集し、世界46か国の150都市から200を超える応募があり、先の通り期間3年間・助成総額900万米ドルとしていた。
今後、選定された各都市は6月末までにイノベーター募集を開始。実証実験を経て2026年3月には最終的にソリューションを展開するイノベーターを選定する予定となっている。
なお各都市の取り組みの概要は以下の通り
デトロイト(Detroit)・アメリカ
- 対象地域:全米最大の食品生産・流通センター、イースタン・マーケット
- 取り組み内容:住宅や商業施設が増加。地域社会の健康と福祉を保護するため、効率の向上、クリーンな貨物輸送技術により、化石燃料の使用を削減し、また貨物輸送のコストを削減するソリューション
バラナシ(Varanasi)・インド
- 対象地域:巡礼地としてインド国内・外から大量の観光客が流入している旧市街の寺院地区
- 取り組み内容:安全性や混雑に対する懸念の増大している寺院地区を、観光客、地元住民、社会的弱者(高齢者や障がい者など)にとって、より安全でアクセスしやすい場所にする、AIを活用した革新的なデータ主導のソリューション
ベネチア(Venice)・イタリア
対象地域:人口の大半が居住し就労している本土および交通の要衝である自動車が乗り入れる島々
取り組み内容:アクティブモビリティ( 徒歩・自転車など人間の身体活動に基づいた人や物の輸送手段 )など既存の持続可能な交通手段の利用拡大と普及を促進し、人々の行動を変化させる革新的なソリューション
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なおTMFはトヨタ自動車が、より公益的な活動を行うことを目的に2014年8月に設立。誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の 解決に取り組んでいる。
TMFでは、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいとしている。
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