住友ゴム工業は、関西大学・谷弘詞教授と共同で、タイヤの内側に静電気を利用した発電デバイス(エナジーハーベスト)を取り付け、回転によって電力を発生させる技術を開発した。
発電デバイスは、静電気の一種である摩擦帯電現象を応用したもので、タイヤの回転に伴う接地面の変形により電力を発生。各種デジタルツールの電源としての活用が期待できると云う。
住友ゴムは、自動車産業を取り巻く環境が大きく変化する中、「さらに高い安全性能」「さらに高い環境性能」を実現するためのタイヤ技術開発コンセプト「Smart Tyre Concept」を掲げており、デジタルツールを用いて得られるさまざまなデータを利用した新たなソリューションサービスの展開を目指している。
今回の開発は、タイヤ内側に取り付けるTPMS(Tire Pressure Monitoring System:タイヤ空気圧監視システム)などのセンサー類の電源供給として応用が期待でき、将来的には、バッテリー不要のデジタルツールを活用したサービス創出に貢献できるとしている。
なお、同テーマは昨年10月に科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)シーズ育成タイプFS(※)に採択。同機構の支援を受けて、開発を進めている。
※:大学等の研究成果に基づく技術シーズの可能性検証および実用性検証を行い、中核技術の構築を目指す産学共同の研究開発を支援するプログラム