住友商事は、イギリスロンドン市の欧州住友商事(以下2社を総称し、住友商事グループ)を通じて、同国でデジタル駐車事業を手掛けるスタートアップ企業の「Yellow Line Parking(以下、アッピーパーキング社(Appyparking))」に出資参画した。
同件は、欧州住友商事におけるR&D投資支援制度(※1)を通じたスタートアップ投資となる。
アッピーパーキング社では、行政、駐車場事業者、各種モビリティ事業者に対して、駐車に関する規制情報、稼働状況、決済プロセス、さらには運営管理を包括的にデジタル化したデジタルパーキングプラットフォームを構築。
LiDAR(※2)マッピングと独自のディープラーニング技術を用いて駐車規制情報を可視化し、自動運転社会までを見据えた次世代型の駐停車を可能とするデータソースを提供していると云う。
さらに、駐車スペースにIoTセンサーを組み込むことで、稼働状況の把握のみならず、従来型の駐車料金メーターやモバイル決済を不要とする決済プロセスを実現。また、駐車規制並びに稼働率を管理するソフトウェアも提供している。
同社は既に、英国国内の複数都市でサービスを開始しており、今後、欧州を始め世界各国の都心部でのデジタルパーキングプラットフォームの展開を目指していると云う。
住友商事グループは、都市開発・スマートシティプロジェクトに参画すると共に、北欧における駐車場事業を展開。アッピーパーキング社との協業を通じて、同社の事業成長に加え、既存ビジネスを高度化するとしている。
※1)欧州住友商事におけるR&D投資支援制度:欧州におけるイノベーション(革新技術・サービス・ビジネスモデル)の担い手であるスタートアップ企業に対して、機動力を持った出資を実行すべく、2018年1月に導入した社内制度。
※2)光を用いたリモートセンシング技術の一つで、パルス状に発光するレーザー照射に対する散乱光を測定し、遠距離の対象物までの距離やその対象物の性質を分析するもの。
[会社概要]
– 会社名:Yellow Line Parking Limited
– 本社所在地:英国 ロンドン
– 設立年:2013年
– 従業員:約50名
– 主要株主:Aviva Ventures, Breed Reply Investment, Hyundai Investment他
– 事業内容:デジタル駐車場事業
■Appyparking:https://appyparking.com/