住友商事は1月8日、グローバルでエンジニアリングサービスを手掛けるインド企業「テック・マヒンドラ(Tech Mahindra)」と共同で、自動車エンジニアリング事業を行う「SCTMエンジニアリング(以下、SCTM)」を、日本で設立した。
自動車業界では現在、CASE(注)領域の拡大により、設計開発が複雑かつ多様化しており、今後、外部パートナーとの連携の重要性は増し、エンジニアリングサービスへの需要が高まることが予想されている。
テック・マヒンドラは、通信・金融・航空機・医療等の産業向けにグローバルに開発支援事業を手掛け、自動車エンジニアリング分野おいてもソフトウェアのみならず、ハードウェア領域でも最先端の知見・ノウハウを備えており、欧米顧客向けを中心に豊富な開発実績を有していると云う。
SCTMは、テック・マヒンドラのエンジニアリング能力と、住友商事のネットワークおよび、顧客対応力を兼ね備えた自動車エンジニアリング会社として、自動車メーカーをはじめとする顧客に対し、充実した支援体制を基に高度で競争力のある開発サービスを提供し、事業拡大を目指す。
住友商事は、昨年8月にSCオートモーティブエンジニアリング(SCAE)を設立し、自動車エンジニアリング事業に参入。SCAEは、幅広い業界の多種多様な開発ニーズを掘り起こし、適切なエンジニアリング機能を有するパートナーと共に課題解決に当たる。
一方のSCTMでは、SCAEのコアパートナーとして、オフショアでの開発による豊富な人的リソースの提供と高いコスト競争力を基にエンジニアリングサービスを提供。住友商事は、SCTMとSCAEをベースとして、拡大する自動車エンジニアリング需要を取り込み、自動車産業の発展に貢献していくとしている。
注)CASE:Connected、Autonomous、Shared & Services、Electricの頭文字をとった造語。自動車業界の大きな変革の背景にある現象を一語で表したもの。
[会社概要]
<SCTM>
– 社名:SCTM エンジニアリング株式会社
– 設立:2020年12月
– 本社:東京都千代田区丸の内
– 出資比率:住友商事50%、Tech Mahindra Limited 50%
– 資本金:2億円
– HP:https://sctmeng.com/
<テック・マヒンドラ>
– 社名:Tech Mahindra Limited
– 設立:1986年
– 人数:約12万4,250人+professionals
– 本社:インド プネー県
– 売上高:$5.2Bil USD
– HP:https://www.techmahindra.com/en-in/
– 事業内容:
顧客に約1,000社のグローバル企業を抱え、実証済みのグローバルベースでのエンジニアリングサービス対応、ITスキル、および蓄積した専門領域知識により、顧客のビジネス要件実現を支援。また、インドを拠点とするコングロマリット最大手の一社、年間売上高約210億ドル、従業員数24万人を擁するマヒンドラグループの一員として、エンジニアリングサービス・ITソリューションを提供。
<SCAE>
– 社名:SCオートモーティングエンジニアリング株式会社
– 設立:2020年8月
– 本社:東京都千代田区丸の内
– 出資比率:住友商事 100%
– 資本金:1億円
– HP:https://scautomotiveengineering.com/
– 事業内容:
住友商事のグローバルネットワークを駆使した情報収集力・対応力と、自動車の各技術分野に精通した知見を活かし、自動車をはじめとする各種業界の顧客の多様な課題に対し、適切な解決策を提案。