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2022年1月18日【エネルギー】

住友商事、第一交通らとタクシー電動化プロジェクト

NEXT MOBILITY編集部

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住友商事と住友商事九州(以下2社総称して、住友商事グループ)、第一交通産業(以下、第一交通)、そして九州電力の4社は、1月18日、環境性と経済性を両立させた環境配慮型タクシー事業の実現に向け、電気自動車(EV)によるタクシー電動化プロジェクトを開始し、その第一弾として、福岡地区に於いてEVタクシーを共同導入すると発表した。

2050年までのカーボンニュートラル化を目標と掲げる日本政府は、昨年10月発表の地球温暖化対策計画の部門別目標で、運輸部門に於いて2030年までに7,800万トンの二酸化炭素排出量削減を設定(2013年度比35パーセント減)。目標達成に向け、タクシー業界にもEV導入が求められているが、現在主流のLPG車に比べ、航続可能距離の短さや、充電に伴うアイドルタイムの長さによる稼働率低下、充電ステーションの不足等の課題により、EVタクシーの普及は進んでいない状況にあると云う。

 

今回4社は、環境配慮型タクシー事業の実現に向け、EVによるタクシー電動化プロジェクトを開始し、その第一弾として、第一交通のアイランドシティ営業所(福岡市東区)にEVタクシーおよび充電器を導入。福岡地区での運行を通じて、走行距離などの経済性や充電時間、電池の状態などの性能面、環境負荷などを分析し、EVタクシーに最適な充電・運行マネジメントシステムを構築する。

 

また、将来的な再生可能エネルギーの導入や、削減した二酸化炭素のクレジット化にも取り組むことで、全国で持続可能な環境配慮型タクシー事業の実現を目指す。

 

 

 

 

来年3月までに全国で約100台のEVタクシーの導入を目指す第一交通は、この取組より得られるデータから、走行距離、充電時間、経済コスト、環境負荷などを総合的に分析。そのノウハウを基に充電・運行マネジメント上の課題を克服し、全国のタクシー営業所にEV車の導入を進めていく。

 

一方、住友商事グループは、これまでに手掛けてきた充電設備の運用事業や、バッテリーリサイクル事業などのEV関連事業で得た知見を生かし、最適な充電・運行オペレーションの構築や充電ステーションの配置最適化に取り組む。また、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、充電ステーションへの再生可能エネルギー由来の電力の供給を検討する。

 

九州電力では、この取組で得られるデータから、EVタクシーの最適な充電・運行オペレーションの構築や、最適な電気の使い方や削減した二酸化炭素のクレジット化を検討。将来的には、得られた知見を基に様々なモビリティのEV化に取り組み、運輸部門に於ける電化の推進に挑戦することで脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。

 

 

[使用EVのスペック等]

 

– 導入営業所:第一交通アイランドシティ営業所
– 電気タクシー導入状況:新規導入
– 製造メーカー 日産自動車
– 駆動用バッテリー:リチウムイオン電池(62kWh)
– 航続距離:458km (WLTC)
– CO2削減効果(既存LPG車両比):70%(想定値)

 

 

■住友商事:https://www.sumitomocorp.com/ja/jp

■第一交通産業:https://www.daiichi-koutsu.co.jp/

■九州電力:https://www.kyuden.co.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。